♪~江戸時代の大学者荻生惣右衛門 徂徠先生。 気の毒な事に 徂徠先生おとついから 食べる物が何にも なくなった。 私は 東京生まれの東京育ちですがねさすがに 豆腐はねラッパになってましたね。 「豆腐屋さんの前だがな 世の中で何が うまいといって第一 値が安い。 「時に 豆腐屋さん。 「え~ 芝 三縁山増上寺の門前でね 親代々の豆腐屋で上総屋七兵衛と申します」。 「豆腐屋さん あいにくと細かいのがないから まとめて」。 「豆腐屋さん… 豆腐屋さん…」。
「豆腐屋さん あいにくと大きいのがないから まとめて」。 「豆腐屋さん細かいのが ないくらいだから「あ~あ 旦那がね世に お出になったら。 ええっ?一日 豆腐… 豆腐1丁?へえ~人間 もつもんでござんすね〜。 食いたいがな勘定を払えなくなったらば豆腐屋さんに申し訳がないと思って 我慢をしていた。 それで いざ勘定って段になるとねやれ 豆腐がマズいのなんのと難癖つけて銭 払おうとしねえんでござんすよ。 そらね あっしは親の代からの豆腐屋だ。 そういう先生のためだったら1丁や2丁の豆腐 何でもない。
あっ! それじゃ 先生こう致しましょ。 これはね先生が 世に お出なすったら払って下さい。 先生の出世払い。 毎朝 この おからにいろいろと味付けをしては徂徠先生のもとへ運んでおりましたが…。 おから運んでた先生がいるんだ」。 「えれえ事になった」と上総屋七兵衛さん取るものも とりあえずあるもの持ってこの徂徠先生の長屋へ…。 「おはようございます! 先生!」。
あの どなたかの間違いじゃございませんか?あたくしは 上総屋七兵衛。 六兵衛か 八兵衛の間違えで」。 「確かに 上総屋七兵衛さんと伺っております。 実は その さるお方からね頼まれました豆腐屋の店でございますがねあらかた めどがつきましてね形になったところへ今日 その さるお方がね見にまいりましたのでここまで来ましたらばちょいと ご挨拶にってんでねご案内をしたんでございます。 入ってまいりましたのを見ますると五つ紋の黒羽二重の紋付き仙台平の袴。