夫れ 豊秋津州の大日本 天津神七世の後 地神の始め 天照大神 給いし時 成りけらし その時に 四方津神 八百万の御神達 太祝詞の神歌や とうとう たらり たらりら 鳴るは滝の水 君の千歳を経ん事は 日は照るとも どうどうどうと鳴る鼓 笛の初音も高窓や 太鼓は 熱田の源太夫 甲に 三曲を いただいたり 夜の月 あざやかに 浮かんだり 渚の砂子 さくさくとして 千秋万歳 悦びの舞なれば 長久円満 息災延命 おおさえ おおさえ おう 悦びありや 悦びありや 物の音に連れて 立舞う小忌衣 黒き尉は 住吉の御神
それが まあ 近代歌舞伎の味わいといいますかねまさに 注目の舞台であると思うんですが先ほど 水落さんのお話で團十郎家の 家の芸という話がありました。 そうすると染五郎さんの家の高麗屋とこの「勧進帳」の関係というのはどう見たらいいんですか?今の染五郎さんの曽祖父あたる七代目幸四郎さん。 それが まあ 3人の息子さん十一代目の團十郎さんとそれから八代目の幸四郎さん後の白鸚さんそうなりますと 水落さん やはりそういった事は 当然染五郎さんもご承知でしょうから懸ける思いというのはなみなみならぬものが…。
ホホウ その来由 いと易しそれ 修験の法といっぱ胎蔵金剛の両部を旨とし嶮山悪所を踏み開き 世に害をなす悪獣毒蛇を退治して現世愛民の慈愍を垂れ或いは 難行苦行の功を積みしかるが故に内には 慈悲の徳を納め表に降魔の相を現し悪鬼外道を威伏せりこれ 神仏の両部にして百八の数珠に仏道の利益を現す。