♪~美々しく行列を整えてやって参りました この時に一人の親孝行者 「このお行列を見せてあげたい 母親に」。 これを聞いたのが江戸一番の親不孝者。 これを聞きました親不孝者が「しめた!ない子には 泣きは見ないというけれどもお前がいるばっかりにわたしゃ 毎日 泣きの涙。 おふくろに 公方様のお行列を拝ませたいと思いまして親孝行をしようと思いまして背負いだしましてとんでもない粗相を致しました。 こうして 江戸一番の親不孝者がいつの間にか 自然に 孝行者に変わったというのですから人間は 妙なものでございます。
それから 私からも網元の旦那様に お願いをして目には いっぱいの涙を浮かべて一生懸命。 旦那様 ごめんくださいまし」。 よそよりも 給金を余計に あげるようにもするしそれから 出過ぎたまねかもしれないけれども 勘作さんもし よかったら網元の弁償の方も私の方で立て替えてやろう。 おてい 聞いたか? 旦那様はこのとおり お優しいお人だ。 それは いくら優しそうに見えた旦那様でも「あ… 聞こえましたか。
夜明けまでには間があるから一っ走り行って おっかさんの様子を訪ねてみよう」と無造作に般若の面を懐へ押し込んでそのまんま無断で松月堂を飛びいだす。 昔話にこんなお話がございましてあるお店の小僧さんが主人から用事を頼まれたお使いを頼まれた。
モクモク モクモク モクモクと煙が立ち昇ってまいりますから煙いもんですからおていが 「あっ そうだ」。 煙の中から 矢庭に 般若の面が出てまいりましたから「出た~!」。 バ~ラバラバラ バラバラ バラバラ。 一人娘を奉公に出しました 母親の耳聡く パッと目を覚まします。 おめえが大事にしているおかめの面を わざわざ般若の面にすり替えておくなんといういたずら者がいたんだなあ。 途中 金毘羅堂の前を通りかかりました その時に…。