♪~「100分de名著」 司会の…さあ メアリ・シェリーの「フランケンシュタイン」前回はヴィクター その科学者のそして 人類の罪と罰という事を考えてきましたがどうでしたか 伊集院さん。 宿に着いたヴィクターはエリザベスを一人 部屋に残し怪物が どこにいるか捜し回ります。 ここまでヴィクター・フランケンシュタインにとってほんとに大切な人たちが次々 怪物の手によって殺められていくわけなんですけどちょっと こちら ご覧下さい。
やっぱり 本人を直接ヴィクター・フランケンシュタインを殺さずに周りの人間を殺していったという事は彼を孤独にするという罰でもあり彼と絆を深めるというかここでやっぱり改めて「怪物」とは何なのかという事をヴィクターのペルソナは まあ理想的な家庭に育った良家の長男というそういう仮面です。 先生 他にはどういう解釈があるんでしょう?先ほどの精神分析的な解釈では怪物は 自我の内なる存在というそういう見方をしますけども物語の時代背景から作品を読み解くとまた 違った怪物像が表れていくと思うんですけども。
「失楽園」のモチーフと重ね合わせると怪物というのは結局 神によって つくられた後に見捨てられてそして 反逆するものとそういうふうに位置づける事ができるかもしれませんね。 そうですね この子供の立場から見ると 親の虐待であるとかネグレクトなんかいうのはこの怪物が ヴィクターから受けた無情で 無責任な態度と同じだという事になりますし自分が生んだものでありながら制御できないもので時には 自分に刃向ってきたり重い責任を負わせるある意味で怪物的な存在であると。