箱提灯という物は お侍の持ってる提灯でございますから大変に まぁね ふだんは怖い提灯でございますわ。 無礼打ちなんてのがありますけどもところが その日ばかりはねそんな物よりも うん掛け取りの持ってくる弓張り提灯のほうが怖かったというふうな事でもって「大晦日 箱提灯は怖くなし」なんてぇのがあるぐらいでございますが。 「どこってさ ブラブラッと」。 「ブラブラッっとじゃないやね本当に もう。
頭の一つくらい 下げたって罰 当たらねえでしょう？それ 何だって こうやってそっぽ 向くんですか？なんですか？ 私の所の勘定踏み倒そうってえの？いやそうしか思えねえでしょう？ええ？ 冗談じゃねえ 本当。 エイッ 勘定を もらうまではここを動かねえからそのつもりで いてくれ」。 俺もお前に 勘定 渡すまではお前 動かさねえからそのつもりでいろ」。 ええ？お前 勘定 もらうまでは動かねえっつってんだからな動くなよ。 見てろ！ 今 ここに ズラ～ッと 勘定並べてやるから」。
「オオ～ッ？お前 勘定 もらったんだろう？商人は 愛想が大切だ お前。 また 来年もよろしく お願いします』ってニッコリ 笑って 帰れ 本当に。 コンチクショー。 「この野郎 コンチクショー真っ赤になっちまった。 「だけどさまだまだ 借金取りたくさん 来るんだよ？どうするつもりなんだよ？」。 「エエ～借金の言い訳 しましょうエエ～借金の言い訳 しましょう」。 借金の言い訳 するってさ」。 あの～ 聞き間違いかもしれねえけどさ今 何か 借金の言い訳するってぇけど 本当か？」。
そうして頂ければ大丈夫でございますんでね。 ええ 大丈夫でございますんでね。 米屋でございます こんばんは」。 米屋でございます。 あの～ 米屋なんですけど「アア～ッ。 米屋なんですけど あの～お勘定…。 私に任せて頂ければ大丈夫でございますんで」。 ああいう者は雑兵端武者でございますんでね何人 来たって大丈夫でございます」。 任せて頂ければ大丈夫でございますんで」。