戦話 軍談物を 昔は 大名旗本の前で やらされましてで これを 軍師軍略家というような方々がまぁ 参考にしたというような…もれ聞こえておりますけれども。 私のほうはですね師匠 二代目神田山陽から習いましてですね もう 来る日も来る日も お経のようにこの戦話で 張り扇の叩き方はたまた 声の出し方 高低 緩急歌い調子 たたみ込みこういうのがあるんですけれどもねこういうのを勉強する訳でございます。 で 今日はですね 皆様にもちょっと 講談…参加型講談で 戦話 軍談物を聞いて頂こうと思いますよ。
福島正則 筆をとりますと「金 百両」と書いて 家来に百両 持ってこさせました。 ところが真田幸村 何を思いましたか「ちょっと お筆を拝借」と言うと今 書いてもらいました「金 百両」この「金」と「百」という字の間に奉加帳というものは初筆に倣うものにござります。 筆に タップリと 墨をつけて「金 五百両」と書いてあと 家来に四百両 持ってこさせました。 さぁ このあと 黒田官兵衛長政の所へ持っていく。
銀鹿角の脇立 なしたる五枚錣の兜を頂き背には 黄羅紗の陣羽織腰には 九州陣の折秀吉公より拝領なしたる五郎正宗の陣刀を帯し鹿革の足袋には 武者草鞋金唐革の采配は腰なる鐶に ガッキと 納め右手には 親骨が南蛮鉄小骨が 鯨で 13腱サッと開けば表は 金地に 月の丸裏を返せば 銀地に 秋の七草を描いたる軍扇を携え鯱立ちをするようになったと言われておりますがまぁ これは あんまりあてにはなりませんが。