今回 取り上げるテーマは…登場人物を画面のどこにどう 配置するのか。 フレームとは 映画の画面の境界線で区切られた世界の事だ。 映画は この画面の中だけで展開する。 まず 古典的なサイズの画面比率を見てみよう。 1950年代に入ると数々の大画面サイズが 生まれたが現在 残っているのは 2つだけだ。 では 映画館に入ってスクリーンを見た時にその映画の中心的な人物や 出来事は大抵 フレームの どこにいるか?誰か。
誰か ブレイク・エドワーズの「テン」という映画を見た事 あるかな?ゲーリー 主役のダドリー・ムーアが通りの反対側からベランダで 日光浴をする女性をのぞくシーンを覚えてるかい?まだ 若い頃に見た映画なので…。 芝居の場合 私たちは舞台の上だけが物語の世界だと考えている。 もし 役者が舞台の こちら側から出ていけば彼は もう舞台袖から楽屋に向かっていると私たちは 考えるだろう。 舞台の世界は その区切られた空間の中でしか存在しない。 役者が 舞台のこちら側に突き進んでくる事もない。
では 他には?戦争映画では戦闘機が 頭上を飛ぶ音がして人々は 上を見上げます。 映画監督はスクリーンの中だけではなくスクリーンの外も 有効に使って何かを伝えているんだ。 1951年公開の この映画は…作品賞を取り損ねたのは審査員たちがビンセント・ミネリ監督の「巴里のアメリカ人」を選んだからだ。 ミネリにしては パッとしないあの映画に投票した審査員たちは地獄に落ちろ だ。 とにかく この映画が作品賞を受賞すべきだった。 そろそろ 映画のタイトルが分かった人も いるだろうか。
役者同士や 役者と装飾セットや大道具ものの関係性を描くためにまず 意識するのはお互いの「距離」の問題だ。 水平のライン上に配置をする事がある。 では 水平は どうだろう?水平のラインから何を連想するかな? チャールズ。 では これは どんなライン?やっぱり 水平です。 では 水平のラインは 何を表す?秩序。 例えば 郊外の町並みは水平のラインだ。
最初は 見つめ合う2人の様子を映しそれからは お互いの表情のリアクション・ショットを撮るためにもちろん 全体としては2人だけの親密な世界として描いた。 ビカーが 私にそこで 「ハロー」と言うのと時に カメラは 役者や被写体にぐっと接近する。 こうした 被写体との距離感はカメラの さまざまなレンズで作り出す事も可能だしカメラと被写体との 実際の距離で調節する事もできる。 1つ目の視点は 「ロングショット」だ。 人物の 腰から上を映す場合は「ミディアム クローズアップ」とか「ウエストショット」と呼ぶ。
例えば ロングショットを 5秒間映す。 ロングショットの方です。 ロングショットだ。 注目してほしいのはカメラと被写体の距離。 カメラと被写体の距離についてまずは 答えてくれ。 時間の流れに変化をつけるためですか?最初 彼女とカメラは 静止していてそれから 彼女と一緒に動きだしてスピードアップしてそして またゆっくりに戻りました。 彼女だけではなくカメラごと移動する事で間を作った。 カメラは 出来事を 後ろから捉え客観的な視点で記録していく。 カメラが登場人物の目の代わりになる。