ETV特集「墨に導かれ 墨に惑わされ~美術家・篠田桃紅 102歳〜」

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23:00:27▶

この番組のまとめ

桃紅さんは 築50年のマンションで通いの お手伝いさんの手を借りながら 1人暮らし。 中国 当時の満州に生まれた桃紅さん。 書や漢詩をたしなむ教養人で共同生活に向かないと悟り始め学校は女学校だけで もう たくさん。 待ち構えている結婚話にも尻込みし何とか 独りでやってゆきたいと思い 父母に相談すると父は 絶対反対だった。 23歳の頃書道家として身を立てようと決意した桃紅さんは家を出ました。 浄土宗大本山 増上寺。 600年の歴史を誇り 徳川家の菩提寺として栄えてきた寺。

桃紅さんにとって思い出深い写真があります。 30歳 書道家として独り立ちし個展を開いた時の桃紅さん。 桃紅さんの作風に変化が見えたのは40代に入った頃。 自由を求め 桃紅さんが一人向かった先は ニューヨーク。 桃紅さんの自由な表現は更に 磨きが かかりアメリカに滞在した2年間で水墨の抽象画へと大きく変化しました。 桃紅さんと40年来のつきあいのある…タイトルは何ですか? 今日の。 トールマンさん分かるんですか?アメリカから帰国したあとその線は 大きく変化します。

ほんとに私は あれが…ああ あそこに亡くなった父や母や 兄ももしかしたらあそこにいるのかしらとふっと思うようなね楽園というのか映画監督の篠田正浩さん。 浄瑠璃や歌舞伎の雰囲気が色濃く漂います。 世阿弥が言うね 「秘すれば花」というのは どういう事なの?だから彼は老人が お能を演ずると老人であるという事を見せたくないから若く見せようとして余計に動くと。

だから 私の作るものも非現実なんですよ。 確かに 非現実ですよ 私は。 だけども ちゃんと作品としては現実に存在してる。 世界からの客をもてなす空間にふさわしい作品をと桃紅さんに依頼が来ました。 ホテルからは 花鳥風月の趣を表現してほしいと頼まれた桃紅さん。 完成までの半年間デッサンさえ出さず アトリエに籠もって作品の構想を練り続けました。 桃紅さんの 創作の過程を目撃していた人物がいます。 途中は 階段しかない所もずっと 階段上がって頂いて先生に。 花鳥風月のイメージを 墨の力でどう表現すればいいのか。

夫がそこまで 篠田先生の作品に「いいなあ」って言うっていう事があんまりそれまでなかったので。 こちらの作品 見た時にですね随分 静かな湖面を思わせるような景色に見えまして穏やかに包み込んでくれるといいますかこういう 何か穏やかな心地いいところにいてくれたらなと。 自分自身のやった事に飽きちゃう。 だから 手に入った手法とか何とかっていうのはもちろん そうしなけりゃ生きていかれないからやってますけども 本当はねいつも 日々 別の事に 新しい自分でありたいと思うの 日々。 美術家 篠田桃紅さん 102歳。