4回にわたる講義で宇宙物理学者が立ち向かう未解決の謎にまで迫っていきます。 この講義を聞けば専門的な知識を持たない人でも科学への興味さえあれば宇宙論のフロンティアにまでたどりつけるようになる。 「宇宙 白熱教室」第1回の今日は宇宙論の入門編です。 宇宙を 「空間」「時間」「物質」の観点から捉え最先端の宇宙論を理解するために必要な「ものの見方」をみんな この講義に ようこそ!これから 4回にわたって宇宙最大のミステリーを扱うこの講義に君たちを迎えられて うれしい。
木星は 太陽系で2番目に大きな物体で地球の1,000倍の規模の質量がある。 まずは 地球上の生命を絶滅させかねない彗星や小惑星の ほとんどを飲み込んでくれた。 木星が そういった物体を飲み込んでくれたおかげで地球への小惑星や彗星の衝突の確率が劇的に下がったんだ。 また 木星の巨大な重力の影響で太陽系に かつて存在した余計な物体が外へと はね飛ばされたから地球の周囲の物体は減った。
私たちの銀河系から近い場所にあり形は 渦巻き型だ。 私たちの銀河系の大きさはおよそ10万光年だからその大きさの10倍ぐらい離れた場所にある。 また 私たちの銀河系の形は星だけでなくガスの分布からも推測する事ができる。 私たちの銀河系の形については間接的な証拠しかなかった。 これは 地球から私たちの銀河系を写した最初の写真だ。 こうした写真も撮れたし他の たくさんの銀河を見た事で私たちの銀河系の形も似ていると考えたわけだ。 ところで これが私たちの銀河系の中心部だ。
私たちの局部銀河群が見え始めている。 局部銀河群では 全ての物体が重力によって結び付いている。 この辺の最も遠い銀河は恐らく 100億光年ぐらい離れている。 宇宙が誕生したのはおよそ130億年前だが光が届くまでに100億年かかるという事は私たちは 100億年前の姿を見ているという事だ。 青く見えるのは銀河が 100億年前はとても若かったという事だ。 ところで太陽のような星は50億年ほど 燃え続ける事ができるんだが青い銀河が 100億年以上前に出来た事を考えると宇宙について調べてきた。
10の マイナス13乗mまで中に進んでやっと とてつもなく 密度の高い中心部 原子核が現れる。 もちろん 今では私たちは原子核が 陽子と中性子で構成されている事を知っている。 量子力学と相対性理論を同時に使った結果クォークが 陽子の中にある唯一の基本素粒子だと分かったわけだ。 それが 2012年7月4日にその存在が明らかになった「ヒッグス粒子」だ。 ヒッグス粒子は私たちの存在の全てを担っているとされているものだ。 ヒッグス粒子がなぜ存在するかは 謎だ。
でももし ヒッグス粒子が初期の宇宙で 宇宙全体に広がっていなかったら安定した物質は出来ず私たちも存在しなかっただろう。 地球全体が 君たちを引っ張る力つまり重力が30mの距離をもって君を加速させてもコンクリートを作る物質の電磁気力が1cmにも満たない距離で君を止めるんだ。 重力や電磁気力を感じるのはそれが長距離に達する力だからだ。 例えば 原子核のスケールでしか働かない 弱い力を伝える粒子はヒッグス粒子の影響で原子核のスケールの距離しか届かない。