宇宙白熱教室 第4回「そしてダークエネルギーの発見~私たちのみじめな最後〜」

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この番組のまとめ

銀河系の周りを回る星々の公転速度は銀河の中心から遠くなるにつれて遅くなるのではなくほぼ一定になっているという予想外の結果でした。 今回は 現代宇宙論において空間に満ちあふれている「ダークエネルギー」だ。 「銀河系の外側を回る 天体の公転速度の2乗は銀河系の中心からの距離に反比例する」。 私たちの太陽は 銀河系の外側の方を回っているから更に離れた場所にある星々は公転速度が どんどん遅くなっていくはずだった。

更に 天文学者たちは何年にもわたって銀河系以外の銀河でも同じ測定を行った。 さっきの ニュートンの式ではなくアインシュタインの助けを借りて。 1936年の 「光を屈折させる星のレンズのような作用」という論文の著者はアルバート・アインシュタインだ。 アインシュタインは論文は書いたが重要な内容だとは思っていなかった。 この予測が 1919年イギリスのアーサー・エディントンによって立証されアインシュタインは有名になった。 実は 「E=mc」を発表した頃はアインシュタインは無名だった。

ところで 我々は ダークマターの正体が未知の素粒子であると大体 いくつの陽子と中性子があるのかは簡単な次元解析などで分かるがその陽子や 中性子の量の10倍もの物質があるという事はそれは 未知の素粒子に違いないというわけだ。 その謎の物質は 銀河団全体を覆い銀河の中にも広がっていてこの部屋にも 広がっているんだ。 たとえ巨大な銀河団だとしてもダークマターを含めた重さが分かればその端にある 銀河Aが永遠に遠ざかるのかどうかが分かるから宇宙が膨張し続けるかどうかも分かる。

宇宙膨張を表すアインシュタインの方程式なんだ。 この アインシュタインの方程式が宇宙の膨張と密度の関係を教えてくれる。 エネルギーは プラスで宇宙は永遠に膨張するというものだ。 一方もし κがプラスならエネルギーはマイナスになりさて 宇宙のエネルギーがゼロより大きいかゼロより小さいかが全ての鍵だった。 だったら エネルギーの符号を調べる代わりに宇宙の曲率の符号を 直接 測れば結論が出るのではないか?つまり 問題は宇宙は この3つの中のどれなのかという事に置き換えられる。

それ以前の 宇宙の物質はプラズマ状態で 光を通さなかった。 宇宙の壁とは 宇宙がプラズマ状態で不透明だった時代との 境目だ。 宇宙背景放射は自分たちが 何をやっているのかさっぱり分かっていなかった2人の男によってたまたま発見された。 ケーブルテレビが始まる前の私が子供だった頃さて この 宇宙背景放射を利用して「宇宙の曲率」を直接 測る事に初めて成功した大規模な計測の様子がこれだ。 宇宙背景放射の熱い部分と 冷たい部分を色分けしてある。

それでは 先ほどの観測結果を再現するためには空間に エネルギーがどのくらい満ちていればいいか。 目に見える 全てのもの夜空の美しい星や銀河全てを取り去ったとしても宇宙は 本質的には何ら変わらない。 だから 私は議会に出向きもっと 宇宙論に研究資金を出すよう 訴えてきた。 遠い未来には一体 何が起きるのか?今から 2兆年後の未来には宇宙のほとんどは 見えなくなり消えてしまうんだ。 宇宙を探究する方法を発展させ望遠鏡を作るだろう。