師匠 米朝が亡くなりましてまぁ 落ち着いたと言うのかいや まだ 居てはるのか居てはれへんのかまぁ まぁ 品物よりもどっちかいうたら面白い話を持っていくほうが師匠も 喜んでくれはって笑うてくれはると結構 うれしいもんでね。 師匠が入院しはってまだ 元気な頃家の子供が 幼稚園で「何のこっちゃ?」っちゅうのを覚えてきよってね ええ「何のこっちゃ?」。 まぁ 師匠にはいろいろ お世話になってええ言葉 残しはりましたな~「米朝語録」と言いますか。
私 結構 師匠の前へ出る時が よく あってこう バ~ッと ひき下がると師匠が こう上がってきはるんですけどその すれ違いざまに落語を聞いててちょっと 注意してくれはるん。 内弟子の時分 弟子入りして…。 やってみよか~」 いうて師匠と こう 将棋 指すんです。 だいぶと 師匠は将棋は 腕が上でしたね。 枝雀兄ちゃんの お弟子さんで九雀という男がいてましてこれが 高校の将棋部の副部長これは強いですね。 副部長ですから 将棋部の。 私 副部長でそこそこ 打てるんです」。
今 ロボット コンピューターで やってるん。 コンピューターは いけまへんわええ 負けたって「負けました」 言えへんもん。 やっぱり ロボットでもこんな アームみたいなやつでこうやってピャ~ッて 打ってきよんねんあんな あかん。 やっぱりコンピューターも 負けだすと何か 震えがきてね。 ガリガリッ ガリガリッガリガリッ いうてこの辺から 煙がパ~ッと 出てきてね。 役所のほうから 役人が来てな番頭が 『旦那さん。
アハッ 負けんのん承知で打っててもこれ 面白うないがな。 「この一手な~」。 今から 5年前の話や」。 「5… 5年前? 5年前何やっち 言いなはんね?」。 「けど 5年前の話 言われたら待ちとうても こらぁ 待てんわ。 ええ? 二度と 敷居は跨がん」。 な~ 嬶こない 言うて お前旦那さんと喧嘩して帰ってきたんや。 そんなもん 碁 打ってんのに5年前の話もち出したら いかんわ。 「ウウ~ン「阿呆 言うな 俺ぁ 二度と敷居 跨げへん 言うてんねんそんなもん 行けるかい 阿呆。