心と脳の白熱教室 第1回「楽観脳と悲観脳」

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この番組のまとめ

創設以来 オックスフォード大学は政治や文学 科学など「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロルや抗生物質を発見したアレクサンダー・フレミングなどがそして 同じセンターで主任研究員を務める…私生活においてもパートナーである2人はそれぞれ 人間の異なる人格に着目した研究で話題を呼んでいます。 一般的に すぐ猟奇犯罪と結び付けられる サイコパスですが恐怖心の欠如 冷静さ集中力などその特性を多角的に検証していくとサイコパス性から多くの学ぶべきものが見えてくるといいます。

そうやって楽観的あるいは 悲観的になるよう私たちは 自分の脳を訓練している事になります。 人が ネガティブなのかポジティブなのかを測定するため単語につけられた色を口に出すまでの反応時間が異なるのです。 このテストで 回答者が どれだけ楽観的か 悲観的かを測定します。 実は 楽観的な人の方がポジティブな単語の色を言う時少しだけ 長く時間がかかるのです。 悲観的な人はネガティブな単語の色を言う時長く 時間がかかります。

次に 「解釈のバイアス」も重要です。 もう かなり昔の事ですが私が アメリカで 初めて本を出版しニューヨークの出版社に行ったのですがそのためにジャケットを買ったのです。 これは 「解釈のバイアス」と呼んでいるもので曖昧なものを どう解釈するのかという傾向です。 さて 「解釈のバイアス」「注意のバイアス」について少し 見てきました。 もう一つの 大きなバイアスは「記憶のバイアス」です。

例えば 朝 新聞を見てネガティブなニュースに目が行く場合もポジティブなニュースに関心が向かう事もありますね。 そして ネガティブでもポジティブでもないニュートラルな単語もあります。 あるいは ネガティブな出来事が本当に たくさん起きたのかもしれずだとしたら 記憶は非常に正確かもしれません。

日常生活におけるこのような出来事に目を向ける事によって否定的な出来事に心を奪われる事なく意図的に 肯定的なものを見る事が可能となります。 こうした事が 全て私たちの性格が形づくられるうえで数百年前に ウィリアム・シェークスピアが言った事ですが「ハムレット」だったと思いますが彼は こう言いました。 なぜ 人によって悲観的になったり楽観的になったりするのか理解しようとする時こうしたバイアスが どのようにして形成されるのかを理解する事が重要です。

感情脳に大きな影響を及ぼすのが「桃体」という神経細胞の集団と「側坐核」という集団。 思考脳に働きかけるのが「前頭連合野」です。 3つ目は 前頭連合野でしばしばブレーキをかける役目をします。 私が 「悲観脳」と「楽観脳」と呼ぶのはこの悲観的・楽観的考え方の根底にある2種類の脳内回路の事なのです。 回路は 桃体と前頭連合野のあるエリアとの間でまるでアクセルとブレーキのように機能しています。 桃体は「走れ 早く逃げろ」と言い前頭連合野は「ちょっと待てよ。

根本的な恐怖のシステムというものが快楽のシステムに比べ 常に強いと言いかえる事もできます。 一つは 危険や恐怖のシステムもう一つは 自分に心地よいものとなっているわけです。 恐怖のシステムの核となっている桃体がそれが存在するには 十分な理由がある事を忘れてはなりません。 同様に 政治家も昔から 非常にネガティブな話題で人々に 恐怖心を植え付け危機をあおり 選挙に勝とうと試みてきました。 しかし 生きていくために恐怖のメカニズムは必要不可欠です。