日本の話芸 講談「応挙の幽霊画」

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この番組のまとめ

♪~怪談話を高座へかけますがただ この怪談話というのは誰にでもできるという話じゃないんですな。 まあ 低い声で 痩せぎすの方が怪談話に いいんですね。 だから怪談話には ピッタリなんですがカランコロン カランコロン。 さて 円山応挙が長崎の遊士に頼まれまして台所の隅に 汚い小部屋がありそこから女の泣き声が聞こえてきました。 子どもの頃天満の天神様のお祭りの晩方人さらいに さらわれてまあ 人の手から手へ渡って今の身の上と言う。

教えられた寺にやって参りますとなるほど まあ 新しく土が盛り上がっておりますがそこには 線香一本 水一杯 花一本手向けた跡がございません。 まあ このこぎれはあの女の形見だから大事にしなければ」と袋物屋に頼んで 紙入れに仕立てこう いわれておりましたがそういう性格の反面心根の優しいそういう心持ちを持っていた人で。 それは 富小路三条下がった所にございますいもぼう酒屋の甚兵衛という店で主の甚兵衛は 大坂の人でしたが商売に何か失敗をしたんでしょう京都に来まして小さな店を出しました。

チリンチリンと 巡礼の鈴 鳴らしてな西は 九州薩摩方東は 奥州蝦夷松前所定めず さまようて末は 並木の松の肥やしになりまんのやがな」。 さあ 応挙は買ってきましたお酒を飲んで我が家に帰りますと約束でございますから仕事場に入りなんとか あのじいさんの店が繁盛するよう福の神を 「七福神がいいかそれとも 鶴亀が…」いろいろ考えておりましたが「あっ そうだ。 え? ああっ!じじじ… 甚兵衛はん!さあ これが 口から口へえらい評判となるとその応挙の描いた幽霊を見に行こう。

これも みんな応挙先生のおかげや。 さあ 応挙先生ず~っと 地方 回って絵を描いておりましたが 久方ぶり京都へ戻ってまいりますと心配なのはじいさんの店ですから。 「まあ 先生はん おかげさんでなこうこうしかじかえらい 店が繁盛だっせ。 だから わてらな 先生はんの方へ足向けて寝えしまへんで」。 「それからな先生はんに お礼言うても取ってくれやる お方やなし。 正面に飾ってあります娘の画像とこの紙入れと 唐錦のこぎれじいさん ばあさんの顔を見比べておりましたが…。