心と脳の白熱教室 第2回「本当の楽観主義とは」

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この番組のまとめ

38の独立したカレッジから成り立っていて「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロルや抗生物質を発見したアレクサンダー・フレミングなどがさまざまな分野で大きな足跡を残しています。 そのオックスフォード大学で今心理学の世界に新しい境地を開いている気鋭の研究者がいます。 一方 ダットン博士は精神障害とされている「サイコパス」を専門にしています。

しかし 心理学者たちはそれ以外にも 物事に対する見方同時に 楽観的な考え方を促すメカニズムが存在するのです。 私たちの性格を左右する楽観脳と悲観脳はそれぞれ 脳の領域や脳内物質と大きな関わりがある事が分かっています。 楽観脳では脳内で 喜びをつかさどる領域側坐核が大きな役割を果たします。 一方 悲観脳では危険を察知し私たちに 恐怖のシグナルを発する悲観脳が作用する度合いには個人差があります。 「悲観脳」と「楽観脳」の双方が認知バイアスの形成に寄与しています。

さて 私たちの人格や振る舞いにおいて心の健康とは一体 何でしょうか?私が関わっているプロジェクトの一つはここオックスフォードで実施されていてそこでは いわゆる楽観主義や実際に 私たちを幸せにしてくれる事柄を構成するあなたにとって「幸せ」って何ですか?友人や家族と過ごす時間。 「世界幸福度指数」というものをご存じかと思いますが毎年 このアンケートの結果で最も 幸福度の高い国と幸福度の低い国が決められます。

最近の研究では金銭面の安心感は一定の範囲内では明らかに重要であると指摘されています。 目標を成就しても更に 自分自身より上の人を目にする事で幸福感が薄れる事があります。 大切なのは自分自身の人生であって幸せになるために 何が必要かを理解する事なのに他人との比較に明け暮れているのです。 でも 本当に大切なのは自分自身に対して絶対に正直でいる事で「本当は 何がしたいのだろう」と自問する事です。

アメリカの社会心理学者コリー・キーズの研究によるとうつ状態でも 順調でもなく「ぱっとしない状態」にあるといいます。 で 非常に高いレベルで訓練を積んでいる人は私たちはキャリアを優先にしがちですが本当は 友人や家族といる事が「万事が順調」な精神状態につながると思います。 幸福における極めて重要な要素の一つは友人や家族 それに良い社会的なつながりをスポーツで言うならばオリンピックの金メダルを目指すのでも人生は 順調だと思えるために本当に効果的なのです。

心理学者たちが発見したのは回復力に優れた人とそうでない人とを分け隔てるのはポジティブも ネガティブも関係なく経験してきた情緒的な出来事の数だという事実でした。 いろんな ネガティブな出来事を経験して なおもう何年も前私は 本の執筆をしていた時俳優のマイケル・J・フォックスにインタビューするという幸運に恵まれました。 出演している テレビドラマの中で体が不自由な人を演じていて一定の現実に即した要素を加味する事が健全な楽観主義者には不可欠です。

講義を終える前にどんな種類の楽観主義が我々にとって 良い事なのか考えてみましょう。 つまり 楽観主義とはしかし 我々は現在「ポジティブ思考は 楽観主義の唯一の要素ではない」と理解し始めています。 楽観主義の恩恵を受けるには他の要素も 大切になってきます。 エレーヌ・フォックス教授の考える楽観主義の要素には4つあります。 フォックス教授は これら4つがあって初めて 楽観主義は人が逆境に打ち勝ち幸せになれる作用を心にもたらすと言います。