一方 ダットン博士は精神障害とされている「サイコパス」を専門にしています。 一般的に すぐ猟奇犯罪と結び付けられる サイコパスですが恐怖心の欠如 冷静さ集中力などその特性を多角的に検証していくとサイコパス性から多くの学ぶべきものが見えてくるといいます。 今回 フォックス教授とダットン博士は一般市民も含めた公開講座を実施しました。 うつ病や不安障害また 楽観主義において遺伝子が果たす役割に注目します。
もちろん楽観脳が強く作用する場合と遺伝子と環境は 同じように重要な役割を果たしているのです。 遺伝子と環境は 間違いなくその両方が大切ですがそれらが どう相互作用するかが鍵なんです。 楽観主義と悲観主義に関して私の研究を理解するうえで覚えて頂きたいのは遺伝子の中には いくつかの差異が存在するという事だけです。 セロトニン運搬遺伝子についてはこれまで多くの研究が行われています。 このセロトニンを運ぶ 運搬遺伝子はその長さによって働きが違ってきます。
簡単に言うとこの注意バイアス実験では遺伝子の短い型を持つ人はよりネガティブな情報に長い型を持つ人は逆に ポジティブな情報に意識が向いている事が示されました。 彼らの関心の的はセロトニン運搬遺伝子とうつ病のリスクとの間に関わりがあるかどうかでした。 重大な疑問は セロトニン運搬遺伝子が短い被験者は 仮説どおりに実際に 高い うつ病発症のリスクを持つのかという事でした。
ですから うつ病の遺伝子や楽観主義の遺伝子があるというのは 完全に間違いで要は 遺伝子と環境の相互作用なのです。 セロトニン運搬遺伝子だけが悲観主義と楽観主義に関係あるのですか?そんな事はありません。 セロトニン運搬遺伝子はその代表例ですね。 つまり リスク遺伝子は蘭のようなものでより環境に左右される柔軟性遺伝子あるいは 良くも悪くもなる遺伝子だと思われるのです。
セロトニン運搬遺伝子の違いと常に 好ましい画像に反応するように訓練し片方のグループは 負のイメージの方にバイアスをシフトしようと試みました。 実験はまさに 柔軟性遺伝子の考え方に合致しました。 数年前俳優のマイケル・J・フォックスに関するドキュメンタリー制作に協力しました。 そして彼に数々の実験や 遺伝子分析認知バイアス実験を実施しました。 また 彼のセロトニン運搬遺伝子の型の長さを測定したら彼は 長短の遺伝子を1つずつ持ち合わせていると分かりました。 彼のセロトニン運搬遺伝子の特徴は中間的なものでした。
しかし この事が本当に興味深いのは多くの研究が示すように非常に困難な状況にある子供たちの場合社会的な圧力が存在するという事です。 強迫性障害を持っていました。 ですので ディカプリオはこの役を演じるにあたって強迫性障害というものを 本当に理解する必要があると考えました。 彼は うまく役を演じ本当に強迫性障害を持っていたかのように行動していました。 ところが 撮影の終わる頃には本当に 強迫性障害の症状が出たのです。 撮影前と撮影中のほぼ1年間にわたって重度の強迫性障害の患者を演じていました。
時折 地図を取り付けた小さなバイクを運転する人を最高の空間記憶力が求められます。 彼らの空間記憶力は驚異的なのです。 彼らは 空間記憶力を鍛える事で脳の その領域を大きくしたのでしょうか?まず彼女は16~17人ほどの タクシー運転手と彼らと年齢や背景が似通った一般の人の2グループを調査し大きな違いを発見しました。 もちろん 元から大きな海馬を持っている人が空間記憶力に優れていてだから タクシーの運転手になっただけではないかとも考えられます。