日本の話芸 落語「お茶汲み」

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この番組のまとめ

ひやかしってぇなぁ どっから生まれた言葉なんだろうどこの語源だろうと思っていろいろと うん 聞いてみた調べてみましたらあれは 浅草の観音様のずっと 北 少し 後ろのほうにとても 質が悪いというかもう これ以上は紙にならないっていうそれを 水に潤かしとく。 職人が 大勢でもって 「さぁ紙を 水桶ん中に放り込んだからこれが冷やけるまで そうだなじゃあ 近くに 吉原があるからあそこへ行って女の子でも眺めてこようか」っていう。

「ええ? エヘヘいや 昨日はね ウ~ンあんまり その~ 向こうに行ってばかりいても ね〜たまには 体から 女っ気を抜かなくちゃいけないってんで俺は 女っ気 抜きにね浅草の ね? 六区の辺りを古道具屋でも覗いてみようかな時計屋でも覗いてみようかな』。 だけどね 古道具屋もね うんいつもと ある物は形が同じように 飾ってあるしよ時計屋は どの時計 見たってみんな 同じ時間でもって コチコチコチコチ 動いてるしね…」。

「湯船につかって ウトウトってんでそれがそれが 面白い遊びなの?」。 お登楼がりよ~』なんて送り込みへ上げられてトントントントントン幅の広い梯子を上がって左に曲がるってぇとあそこに ほら引付ってぇ所があるだろ?ね?そこに案内されてよ待ってるってぇと そのうちにね新造が 三方の上にイカの形をした煎餅を3枚ばかり 載せて持ってきたよ。

ね?で 別々の所に奉公して『そのうち お金を こしらえて頭金ができたら これで商売を始めよう』ってんで始めたんだけれどもどうにも ならねえ。 『ね~どうしようもねえんだけどねうん うん うんなんとかならねえかな~』『頭金ぐらい なんとかならないかしら』って こうその女がその見世に 身を沈めたのが今から3年前の夏の初めだってんだ」。 『どうしたんだろ? 私が こんな浮気な商売に入っちまったからその男は ここ 二月前から病の床についてたってんだよ。

私はね こういう所にいるったって今は こんな形 してるけどどうだい? これ 着物もね~ こんな着物じゃない顔も 化粧を落として そしたら本当にさ汚い女になっちまうだけだ。 もう 眠くなっても 『駄目 駄目まだ まだ』ってんでねあ~ もう一晩中 攻めたてられてさ〜もう 今朝 表へ出た時ゃ 表お天道様が黄色く見えて」。 「あっ 場所はね 角町 ね?あの 汚い所からもっと 手前のね 右っ側のね5~6軒手前だったかな? 右っ側」。 「安大黒ってぇの」。 ゾッとしないな安大黒ってのは。

お登楼が~…」なんてんでこれも何だか 訳の分からない声に送られてで 幅の広い梯子を トントントントン上がって 左 曲がるってぇと左っ側に引付って所があんだな。 奉公して その奉公先でそれぞれ 一生懸命 働いて金をこしらえてそれでもって 商売を始めようと思ったけどもなんたって 商売なんて そううまくいくもんじゃねえやな。