日本の話芸 講談「壺坂霊験記」

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この番組のまとめ

昔は 講談 講釈というのは連続ものが主流でございまして一日 寄席へ行った講釈場へ行って全部話が分かるという事ではなしに毎日 毎日 連続で楽しむ。 ですから 我々の先輩たち講釈師 講談師もいろいろ 工夫を致しまして今日 来て頂いた お客様に明日も来てもらわないといけない訳ですからいろいろと工夫をした訳です。 時は 徳川十一代将軍 家斉の頃所は 大和国高市郡高取の在に源兵衛というお百姓さん。

それなら お前たち いっその事夫婦になったらばとおじ 源兵衛の勧めで2人は夫婦となりました。 おじさん 御利益の多いのは観音様でしょうか?あの壷阪寺はな 畏れ多くも桓武天皇様が建立となされまだ 帝が奈良におわす時に目を患われ国中の名医という名医が集められたがご平癒あそばされずこの時に壷阪寺の方丈様 道喜上人が107日間 観音様に祈願をしたらばご平癒あそばされたという「それでは おじさん私も これから 霊験あらたかな壷阪の観音様に お願いをして新六さんの目を何としてでも 治して頂きます」。

大願成就あらしめたまえ南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏。 「そりゃ 薬を取ってくるのは造作もないがこんな所へ沢市さん一人 残して…」。 沢市さんに死なれてどうして 私が一人で生きていけましょう。 谷底に倒れ伏したる お里 沢市。 「え? お里… お里か?一人で死ぬるつもりで谷へ飛び込んで死んだはずなのに今 誰かに 沢市 沢市と呼ばれたような気がして目が覚めた。