数学ミステリー白熱教室 第3回▽フェルマーの最終定理への道~調和解析の対称性

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この番組のまとめ

そして 複雑な関数を読み解く解析学など一見 互いに無関係だと考えられてきた数学の さまざまな分野に実は ミステリアスな深いつながりがある事を証明しようという数学者たちを悩ませ続ける数々の難問が解決する可能性があるといいます。 また 20世紀の数学において極めて重要な成果をあげた日本の すばらしい数学者谷山 豊の研究や印象的なエピソードについても話そう。 私は ラングランズ・プログラムを数学のある種の統一理論だと考えている。

ギリシャの数学者 ディオファントス2~3世紀ごろの人物だ。 面白い事に 彼はディオファントスの本の余白に今では フェルマーの最終定理として知られる内容を書き記したんだ。 実は その証明はフェルマーの最終定理を直接証明したのではなく「志村・谷山・ヴェイユ予想」と呼ばれる問題を証明したものだった。 こうして志村・谷山・ヴェイユ予想とフェルマーの最終定理との結び付きが明らかになった。

これを 時計算術と言うんだ。 違う時間の時計でも時計算術はできる。 数学で 最も面白い時計は時間が素数の時計だ。 全ての整数は素数から作る事ができるから原子と同じと言えるだろう。 我々がやろうとしている時計算術だがそれは 12時間ではなく素数の時間の場合のものだ。 フェルマーの最終定理での条件は正の整数という範囲で解を見つける事だった。 この方程式では正の整数全体の中からという事は 式の左側の値は解の個数を数えるんだ。 一つの方程式に対して無限回の計算をする必要がある。

最初のうちは 筆算や電卓コンピューターで計算できるが素数の値が大きくなるにつれて計算は どんどん難解で複雑になっていく。 さてこれらの数字を眺めてみた時何か規則性があるように見えるだろうか?例えば 3列目はただ不規則な数字の羅列に見える。 素数が無限にあるので3列目の数字も無限にある。 素数が大きくなるにつれこの数字も大きくなっていくが解の個数を知りたい。 これを知っていれば その数字と素数から 解の個数が分かる。

解の個数を数え上げるという数論の問題に答えを与えてくれた数式 つまり先ほどの調和解析の数式はここで言える事は数論の解を数える問題を重要だったのは 実は三角関数がある変換のもとで変化しないという事だった。 三角関数のように ずらしても変化しないという対称性を持つ関数はなにも 直線上だけで考えなければならないわけではない。 以上が 志村・谷山・ヴェイユ予想の概要であり私が 数学の異なる分野を結び付けると言っている意味を非常に具体的に表している。 志村・谷山・ヴェイユ予想は 私には世界の七不思議の一つに思える。