日本の話芸 落語「寝床」

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この番組のまとめ

太夫が ウワ~っと 大きい 大きいこう 語りますと 横でええ 三味線の お師匠はんが♪「チンチン ツントン ツントンツントン ツントンツントン」と こう やりよりますな。 ♪「チンチン ツントン」あれを聴いてると♪「年中貧乏 貧乏 貧乏」すごいんです。 え~ 今日は 誰が ハア〜町内の皆さんに 触れて回ってくれてますかいな? ええ?ああ? 久七? あ~それなら 安心じゃ。 旦那さんの お浄瑠璃の会が今夜 あるっちゅうんで皆 触れて回ってきたようなこってございます」。

「いえそれが なんでございますねや三が町が 一時に 祭り提灯を注文してしまいまして明日の朝までに これを納めないかんというこってございましてもう 夜なべでえらいこってございまして ええで まぁ 『旦那さんのお浄瑠璃を聞きたいのはやまやまでございますけれども今日のところは どうしても行けまへんのんで ひとつ旦那さんに くれぐれもよろしゅうに』とこういうこってございました」。

「ええ~番頭はんはなんでございますねや あの~昨日 お客様のおつきあいでございまして ええ深酒をなさいましてもう 今朝は 朝早うから上へ 下へえらいこってございますんで『昼間の間は 一生懸命働かして頂きますけれども夜のほうは ちょっと あの~旦那さんのお楽しみのほうでございますんでちょっと 私 先に休まして頂きたい』 言うて『二階の 奥のほうの部屋でしたら浄瑠璃が聞こえへん…』。 今日は 旦那さんのお浄瑠璃の会がございます』 言うたらあっ そうや 久七お前さんが聞けるじゃろ?」。

大体な こ こ こあのな この浄瑠璃をな この紙をな一枚でも 二枚でもなお前さんらな あ~ あ〜こんな 高い所へ上がって語れるもんなら 語ってみい」。 ああ~ 分かりました分かりました 私は もう生涯 生涯 ああ 浄瑠璃は語りません 語りません語りません。 それから あの豆腐屋豆腐屋 あんなん水 使う仕事や ええ?あんなもん 根太が腐ったらああ~ もう 長屋が早う 腐ってしまうわ。 私は もう 生涯ウ~ッ浄瑠璃は語りませ〜ん」ともう 子供みたいなもんでございます。 「いえ あの~豆腐屋も来ております」。

きっとね 何かね 先祖で 何か太夫を絞め殺したような「えらい声ですな~ほんまにな〜 ええ?あっ おおっ あ~ 森田君あ〜 若旦那 あ〜 息子はん。 「『お前は まだまだ先があるねやさかい私が 今から あの浄瑠璃にあの 人殺しの浄瑠璃に立ち向かってみせる』ド~ンと 突きましたら お母さん後ろへ ド〜ンと 倒れられて。 「『肺が腐ってんのやなかろうか』と思てお母さんは心配をなさっとると思いますが私は この浄瑠璃に立ち向かって見事に 闘ってみせます」。

「一番前の真ん中の席へド~ンと こう 座りはってね〜その途端に あの卵屋の大将が後ろへ ド~ンと こう 倒れてすぐに 病院へ連れていって診せたら『何で倒れましたんや? ええ?』『義太夫に 当たりましてん』『アア~ッ 浄瑠璃に当たった?それは 治しようがないわ』いうてあれ 一月ほど寝込んでね~ ええコロッと 死んでしまいはりましたがな」。 「あんまり 死に方がおかしいさかい いうて大学へ ええ 持ていてな~ああ もう あなたお医者はんに調べてもろたら胸の所から ああ浄瑠璃の塊がゴロゴロ~っと 出てきた」。