古典芸能への招待「歌舞伎“伽羅先代萩”竹の間・御殿・床下」

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この番組のまとめ

女形の大役 乳人 政岡に坂東玉三郎さん。 お家転覆をねらう仁木弾正に中村吉右衛門さんという豪華な配役です。 左様に御意遊ばしましては御身の毒。 ナゼ お薬を進ぜませぬ?其儀も存じますれど御幼少より お傍に付き添う医者の大場道益大場道益が妻 小槙女乍らも名医のきこえある故にお次ぎまで召連れました。 お召しによって大場道益が妻 小槙必死のお脈にござりまする。 我々が大望 我伜を以て家督に立てん事神明感応あらんものか百拝敬首諸願成就なさしめ給え。 願主 乳人 政岡荒獅子男之助 敬て申す」。

力とする者もなく御空腹なも お道理ながら御前のお堪らえ遊ばす為 忠義故じゃとこらえて居ります と誉れば千松これ かか様さむらいの子と言うものはお主の為に たべるものじゃと言わしゃった故わしゃ 何んとも言わず待って居ります。 傍えに飾る黒棚より 錦の 風炉にかけたる茶飯釜の千松。 二年待てども御前様がおひもじかろうと思うて。 管領 山名様の奥方 栄御前様若君様の御病気 御見舞として此由を皆様へ。 栄御前様のお出迎い致しまするでござりましょう。

今日 妾 参りしは当家の主じ 鶴千代殿には御病気とあって男対せし者をお嫌いなさると聞きし故殊には 食事も進まぬ由何がなお口に合う物をと 持せし 菓子箱 差出せば 八汐 ひっとり 蓋 押開き 流石 童の嬉しげに立ち寄り給えば疑いかけし 乳人 政岡コリャ このままには すておかれぬ。 これでもか! なぶり殺しに千松が こたゆる つらさ 無念さを 今に その名は 栄は 始終 政岡が そぶりに気を付け打ちほほ笑みオオ 出かした 八汐。