巨大なショッピングモールに造られた水槽にはまだ どこの水族館も成功していない珍しいサメの繁殖に挑戦したいと思っています。 水族館での ツマジロの繁殖はこれまで ほとんど例がなく是非 挑戦したいと思っています。 ツマジロは インド洋や太平洋の暖かな海域に生息しています。 手伝ってくれ!ライル・スクワイヤは海洋生物を生け捕りにし世界各地の水族館に届ける会社を営んでいます。 目的地に着くまでの 30時間ツマジロの健康状態を確認する機会はありません。 ツマジロを安全に運べる水槽が必要です。
オスの腹びれにはクラスパーと呼ばれる軟骨がツマジロが興奮しないようゆっくりと行動しなければいけません。 長時間 そばにいると ツマジロが暴れだす危険性があります。 ドバイ水族館の注文に応えるため水槽の仕上げ作業が始まりました。 この時 水槽の中には余裕を持って14時間分の酸素が入れられました。 ですから 出発当日は水槽に移す時間をなるべく遅らせたいんです。 出発の2時間前には 空港に到着して 貨物を搬入して下さい。 出発時間から逆算して朝9時半ごろにツマジロを水槽に入れる準備を開始します。
スクワイヤは すぐにドバイの水族館に連絡しました。 もしもし ケアンズのスクワイヤです。 普通のトラックでは水槽を運べないんです。 ただ ドバイでは 土曜日に大型車の通行が禁止されています。 あさって金曜日の同じ時間でよければ水槽2個分のスペースを確保できそうです。 ツマジロを絶食させられる限度はあと48時間。 午後1時20分までに2つの水槽を空港に運びます。 空港では 香港行きの便の搭乗手続きが始まりました。 ツマジロの水槽は6,000km離れた香港の空港でドバイ行きの便に積み替えられます。
水槽に入れた際壁の存在に気付かずに泳ぎ続けぶつかって 傷ついたりする事を心配しています。 水族館では 水槽にある工夫を凝らしました。 水槽を早く移動させないと 中の水温が上昇する危険性があります。 長時間 振動にさらされた影響も心配です。 税関手続きを終えた スクワイヤも水槽の元へ急ぎます。 空港から水族館まで12kmを移動するために巨大な保冷車が用意されました。 あまり奥に積み込むと水族館で取り出す時が大変です。 水族館には こんな大型のフォークリフトはありません。