ミツバチが見ている世界は人間が見ている世界よりも鮮明で花は一層 鮮やかに見えます。 ミツバチが他の花を訪れた時体に付いた花粉が こすり取られて柱頭に付着します。 そこには花粉が詰まっているのでミツバチの体に花粉が くっつきます。 ミツバチは受粉の手助けをしますが一方で花粉を食料にもしています。 アイリスとミツバチは長い間 互いに助け合い進化してきました。 アイリスはミツバチを引き付けるための特徴を進化させミツバチはアイリスが訪ねる価値のある花だと学習したんです。
これはオンコキクルス アイリスの一種でイリス パラドクサという種類です。 フィレンツェを州都とするトスカーナ州には昔ながらのやり方でアイリスの根茎から香料を抽出している農家が残っています。 ヒゲのあるアイリスは爆発的な人気を獲得し品種改良によってさまざまな種類が生み出されていきました。 イギリスの園芸家 サラ・クックはセドリック・モリスが作り出したアイリスを探しています。 クックには アイリスの歴史とセドリック・モリスについての深い知識があります。
モリスのアイリスは一瞬でサラ・クックの心を奪いました。 モリスが絵に残したアイリス 90種類を全部 見つけたいと思っています。 セドリック・モリスのアイリスは大半が行方知れずになってしまいましたが絵画は今も高い評価を受け美術館で展示されています。 彼の愛したアイリスはすばらしい絵画のモチーフとなりその姿をキャンバスの上にとどめているのです。 アイリスは 品種改良がしやすいため多くの園芸家が まるでキャンバスに絵を描くかのように今も すばらしい品種を作り出しています。
当時の人々がいかにチューリップを愛していたかは中央の丸天井はオスマンタイプのチューリップを思わせます。 オスマンタイプはこの時代に作り出された花びらのとがったチューリップで当時 大いに もてはやされました。 その結果 生み出されたのがやいばのように鋭くとがった花びらをしたオスマンタイプのチューリップです。 16世紀のオスマン帝国では皇帝の庭で選ばれたチューリップ同士が自然に交配し種子を作り出しました。 朝 気温が上がり始めるとこうして オスマン帝国の時代にさまざまなタイプのチューリップが生み出されました。
チューリップバブルに批判的な人々はフローラは信用できないとよく言いました。 暴落は止まらず 数日後にオランダでのチューリップ取り引きは完全に停止しました。 チューリップバブルの象徴だったまだら模様のセンペル アウグストゥスはその後 栽培されなくなりました。 センペル アウグストゥスは元は赤いチューリップでした。 センペル アウグストゥスが高値で取り引きされたのは美しさだけが理由ではありません。 今日 まだら模様のチューリップはもてはやされるどころか病気の感染源として恐れられています。