禅宗美術の魅力を広く伝えたのが江戸時代の禅僧…ユーモアあふれる作品に 深いメッセージ。 謎めいた作品の魅力をひもとくと何かを語りかけてくる 禅宗美術。 一緒に体感しませんか?くららさん禅宗美術といってどんなものをイメージしますか?すごく宗教的な哲学的なものも ありながらすごく見応えのあるそういう美術だという漠然とした印象があります。
それは 禅宗の教えというのが基本的に 師から弟子へ一対一で つながっていく 教えがつながっていくものなので墨蹟というものを師まさに師の教えそのものとして大切にするわけですよね。 釈とか 如来とか菩薩のようなタイプのお顔ではなくてまさに修行中の人間の姿をしていてある意味 すごく直接的といいますか。 その人物とは 禅宗を開いたとされる 達磨大師です。
武家や貴族に受け入れられてきた禅宗を白隠は 庶民にまで広めました。 白隠のふるさとは 富士の裾野に広がる 今の静岡県沼津市。 その後 数年かけて病を克服した白隠はふるさとの沼津で小さな寺の住職となります。 禅の心にたどりついた この経験は白隠の人生を変えたと白隠研究の第一人者芳澤勝弘さんは考えています。 それまでは ご自分の人格の完成といいましょうか白隠は 禅の教えを庶民のために描くようになります。
江戸時代初めから続く寺の本堂には安藤恵薫さんは 以前から不思議な絵だと思っていた掛け軸の鑑定を専門家に依頼しました。 後に 慧可という名前になる達磨の弟子になる人なんですがそう聞けば井浦さん あの絵ですよね。 雪舟が描くのは慧可が左腕を切断し芳澤さんは 白隠の絵は修行の在り方を問う 教えなのではないかと考えています。