ここにも もう一人香山の作品に心惹かれてきた人がいます。 何種類もの土や釉薬を使いながら一つの世界に まとめ上げる事ができているので50年かけて香山の作品を買い集め一大コレクションを築きました。 香山とは 一体どんな人物だったのでしょうか。 香山が生まれたのは江戸末期 天保13年の京都。 香山も 代々続く京焼の窯元に生まれました。 京都にいた頃香山が作った器がありました。 20代半ばには 御所に献上する茶器を手がけるほど香山の名は知られていました。 しかし香山を時代の荒波が襲います。
実際 香山の作品 肌で触れてみてどんな事を?例えば 鳩だったりはすごく滑らかに…それは想像するしかないんですけどね。 海外の人たちがこういう作品を見て「これが日本だ」というふうに…日本人が作ってるから思ったんでしょうね。 その秘密を知るため 塩谷さんは作品を再現してみる事にしました。 塩谷さん 実際に香山の作品の再現されてみて率直に どうでした?自分がやってみてどういうふうに…。
こうやって見ると 香山の技術で自然を作り出していくっていうだけじゃなくてやっぱり 香山自身の自然の捉え方というか。 これは 江戸前期の仁清の図録ですけども吉野山という「日本の蓬莱山」と言うべき非常に聖なる山を一つ この壺に表現してしまう。 で 壺ばかりではなくて器の中に小さな蓬莱山を作ってしまおうというふうな事でありまして…恐らく こういうような伝統があったからこそ香山が 器っていうのは単なる道具ではなくって…この滝があふれ出るっていう事はやはり そこがこれを生んだんじゃないかと思いますけれども。
やわらかな光沢と淡い色合いの釉下彩は香山が後半生を懸けて挑んだもう一つの超絶技巧でした。 もう一つは香山の使った「釉下彩」。 一時的に小康を得た香山は帝室博物館を訪れます。 フロンティアスピリッツがあるというか。 もちろん京焼やってたバックグラウンドもあるんですけどオーソドックスな事も全部マスターした上でああいう表現もしてるわけで。