この間浅草に 寄席がございますで この寄席の所でもって楽屋で ちょうどね私と それから一朝さんというこの方は もの識りで有名なんでございますけどもこの一朝さんとそれから 扇遊さんねえ? 何なんだろうというのがね入谷ってぇ所でね朝顔市があるんですわ。 で この朝顔市は十分に 分かるんですよ。 またはその種を植えつけてね「来年 なったら この朝顔が咲くんだね」なんていうふうなその朝顔市は十分に 分かるんですけどほおずき市が分からねえ。
「どんな先生ってお前 知らねえと思うけどよ一龍斎貞山の弟子でね一龍斎貞能「一龍斎貞能ってよぅあの 頭が禿げててさぁでもって顔が赤ら顔でもってよぅでもって は 鼻がさあぐら かいてさぁ目が どんぐり眼で」。 そうしたら そこへその講釈師のその一龍斎貞能ってのが。 その声でもってさ講釈師は いなくなっちゃうみい坊はどっか 行っちゃうわさ残ったのは 俺と犬糞の二人連れだよ」。
俺 去年 行ってね ええ?野郎が 講釈 やってたらねええ? 上がってってね野郎 張り倒してね目茶苦茶にして…」。 よしなっ お前 そんな事したら今度は お前が営業妨害とか何とかいってなお前が捕まっちゃうぜ」。 これが お前 目に入ったらボロボロ ボロボロ 涙 出るからええ? 喉へ入ったら ゴホンゴホンゴホンゴホン 咳が出るから ええ?鼻 入ったら クシャンクシャンくしゃみが出てさとてもじゃねえけど 講釈なんかできやしねえやな。 講釈が できねえんだったら木戸銭 返せ~っ』っつぶろうべぇ。
♪「あっ それ~っ」♪「お寺さんは 駒込の吉祥寺そら カッタン」胡椒を思い出すだろうにさ」。 「それなら大丈夫だよ。 大丈夫 大丈夫。 ええ?『どこで売ってんの?』って『角の乾物屋だっ』。 「ア~ッ あれ あれ あれあれ くんないかね~『どこで売ってんの?』って『角の乾物屋っ』ってけどさ」。 大丈夫だ。 ワ~ッ ボコボコ ボコボコボコボコ ボコボコ ウウ〜ッ。 ♪「お寺さんは 駒込の吉祥寺」♪「そら カッタ~ン」「っつうのを10銭」。
お七ってよぅ相手がいたろう?相手の男の名前何だっけかな~?」。 「胡椒~っ」。 「胡椒を 10銭」。 胡椒を買うのに 覗きからくり一段 やったの?」。 胡椒を 10銭」。 「胡椒 売り切れです」。 「何ですかって ほらなんなんだ俺 今年 35なんだよ ええ?初めて 女ができてさ小間物屋のみい坊だよ。 それじゃ なんだ胡椒じゃなくて唐辛子で十分だ」。 「唐辛子で くしゃみ 出る?」。 じゃあ 唐辛子 10銭」。 唐辛子を 10銭だよ。 一番前に行かなかったらお前 仕事ができねえだろうによ。