まあ～ すごい大所帯になっちゃいましてねで しのぶ亭という寄席でもってねみんなで 毎日ね落語会 やるんですよ。 すると 一番上の孫娘「ゆの」ってんですけどもね毎日 遊びに来るんですけどもね落語なんか全然 興味がないのに 最近なんか 変わりましてね「私 落語家になろうかな？」っつうんですよ。 したら 家のお弟子さんたちが「えっ？ゆのちゃん 落語家になるの？どうして？」ってたら何つったと思いますか？「楽そうだから」っつった。
そういうようなのを経てくるってぇとやっぱり 師匠の所へ弟子入りした事を思い出すんですよ。 で 林家正蔵師匠を訪ねてってね？ やっと たどりついて「え～ おはようございます。 「だって 師匠が好きだから弟子入りしたんですよ」って言ったら「いや そうじゃないんだ。 「圓生師匠です」。 「あと 志ん朝師匠とか圓楽師匠とか 談志師匠です」。 立川談志師匠は １７回。 そして兄弟子の春風亭柳朝小朝の師匠が １９回。
私の名前が信夫かみさんの名前が 「とみこ」。 信夫の「お」と とみこの「と」で「おと」かな？古風な名前が出るのかなと思ったらねどういう名前だったと思いますか？「つぎこ」ってぇの。 こんな事 言っちゃなんでございますけども師匠 あの～ オホホどうして こういう一夫って名前ができたんですか？」。 家にいる この婆さんが長谷川一夫の フアンだから」。 昔の人は よくね 花柳界とかあとね 吉原のほうへ こう入り浸った人の武勇伝を聞きますってぇと「粋な世界だな。
じゃあ 俺が 色あげ」って自分で つねっちゃ何にもならないです。 中には 自分で こうやってね噛んだりなんかしてね。 これは もうもっともな話でございまして「自分の顔がまずい」と思ってる人はいません。 そういう所へ行くぐらいですから自分に うぬぼれがあるから行って もてようという気持ちになるんですね。 だから もう 毎日 毎日ねまぁ 鏡でもって髭を剃ったり歯を磨いたりして「自分の顔が こんなにひどいから ガッカリして自殺をした」なんて人は一人もいないでしょ。 ただ 部分 部分が「愛想がいいやな 本当にな。
兄貴がね うん 自分の財産 ね？伜に残した財産 ね？『あいつ一人で遣われると困る。 水商売のやる 手口だな』と思わなきゃいけねえ」。 ね？『友達と話していたら…』 ね？『なんか 悪口雑言 言われてカッとなった』ってお前が言うんだ。 でねウ～ン まぁ『飲んだ勢いでもって傍に 出刃包丁があったからめくら滅法 突っついたら倒れて 死んじゃった。
向こうへ行ったらペラペラ 喋るんじゃないよ。 そしたら 本当に お前のことを思ってるんだったら死んでくれると思うよ。 トントン トントンと やって来ましたこの部屋 ウフッ。 ね？ 本当に こういうね酒の残し方 するってぇとすぐ 飲みたくなるけど俺は下戸だからね一滴も飲めねえんだよ本当にな。 いや～巻き煎餅があるよ。 ね？巻き煎餅にね辻占がね 入ってるの。 巻き煎餅 巻き煎餅。 いいね これですよ ね？『私のほうからあなたのお手へ書いてあげたい離縁状』。
こっちは カッときてね飲んだ勢いでもって出刃包丁があったからめくら滅法 突っついたらね死んじゃったんだよ。 何？ ええっ？友達を？ 出刃包丁で殺しちゃったのかい？お前さんが？ 飲んだ勢い。 でな 上方のほうへズラかろうと思ったけどお前と 夫婦約束してっからお前の顔見たいなと思って 来たけど駄目だお前の顔 見たらもう 駄目 逃げらんない。 だからさ 一緒に大川に 蓋は無えってぇから「お前 心中するのに泳がなくたっていいんだ」。
そういうふうに言わないってぇと疑ぐるんじゃないか 本当に。 あれっ一の二の三』と言ったら何にも考えないで ドカンボコンと 飛び込んどくれ。 「カエルみてえな事言ってんじゃねえ 本当に」。 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏一の二の三。 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏一の二の三。 「俺 厠 入ってんじゃねえんだから 本当に」。 ブリのアラと 一緒になる訳ないじゃないの 本当に。 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏一の二の三。