今日の兼題「百物語」と「幽霊」です。 「百物語」は私 見た「歳時記」にも夏の季語として載っていますがそもそも 「幽霊」というのは季語なんでしょうか?「幽霊」はね 夏の季語として載せているのは現代俳句協会が編集をしている「歳時記」1つぐらいでしたね。 百物語というのは昔の人が どんなふうにして涼しさを味わってたんでしょうか?いろいろ 作法があって少しずつ 違うんですけどもまず 行灯に青い障子紙を張りまして中の油皿に100本の灯心を灯します。
一反木綿みたいな形になりましたね。 一反木綿だった。 これ 雨ん中の幽霊っていうのもたくさん あったんだけどいろんな怪現象というのを描いて下さった句もたくさん あったんですがこれが一番小さな怪現象なんだけど当人にとってはドキッとしますよね。 これ 初め その抽斗の中に蜘蛛が脱皮したものがあったのかなとすごい かわいい句だと私は思いますけどね。 いや 蜘蛛の幽霊にかわいさがあるのではないかと。 つぶらな8つの瞳を持った蜘蛛がこう チョロチョロしてるんだけども追っかけごっこしてる抽斗の中で… みたいな。
どの句が特選に選ばれると思いますか?…というか私の好きな句でいくと「抽斗に 蜘蛛の幽霊 飼うてをる」という句が…。 もう 読んだ瞬間に朝が来た事を知らない幽霊の悲哀が夏井さんの鑑賞を聞くとやっぱり 「差して白い」までなんだなと思いました。 私 今回このテーマ 取り上げるまで「幽霊」が季語になりうるって事にかなり懐疑的な気分だったんですがこの句 読んだ時に「指に力がある」って言われた時の皮膚感…。
そして 「ずきずき」だともう 触ってないんだけどそのあとで いつまでも触られたところにドックン ドックン ズキズキ…怖いでしょう?こういう オノマトペが生々しい体験を表現してくれると。 オノマトペは 怖さを表現する時に結構 味方になってくれると…。 オノマトペの有効な使い方を学んだところでさて 尼子さん。 ええ~っ!更に 「恐々と」っていうのが百物語も つくもがみもかなり怖いですから「恐々と」って言わないでこれ つくもがみが何の器物妖怪なのかっていうのを具体的に書いた方が映像が見えるんです。