日本では35年ぶりとなるメアリー・カサットの展覧会が横浜美術館で開かれています。 平和的な絵なんやけどそこの奥にカサットの考えてる事が 何か浮かび上がってくるっていうか。 下薗さんと同じ 30代後半の時にカサットが描いた代表作です。 19世紀のフランスでは女性に対する差別や偏見が更に 女性がサロンに入選するためにはアメリカ東部の裕福な銀行家の娘で反対する父を説得しパリにやって来た カサット。 しかし 女性であるカサットはドガのように 一人で自由に外を出歩けませんでした。
じゃ どうやって教育を受けるのかというのも大変な問題でカサットは 国立美術学校に確かに 入学できませんでした。 やはり母子像というのは歴史を遡るとルネサンスぐらいから聖母子像というような宗教画でありますしまた 17世紀 オランダ絵画に風俗画として母と子が登場する絵などもあります。
パリ近郊に カサットが暮らした館が今も残っています。 あるいは母子像というもの そのものが象徴的だと思うんだね。 カサットは 生涯 独身でした。 この お母さんと子供の間に空いてしまったスペースがね空間がね 隙間がね ズレがねこの子の成長を促進していると考えるとなぜ ここまで複雑な心情を母と子の絵で表そうとしたのでしょうか。 母との体験がカサットの絵を より深いものにしていったのです。 40代後半 カサットは複雑な心情を表現する新たな手法に挑みました。
1886年 カサットの企画によってニューヨークで初めて印象派展が開かれました。 こうして カサットが広めた印象派の作品は全米各地に行き渡りました。 三浦さん カサットは自身が画家でありながらそもそも 女性が その時代にパリに行って絵描きさんになりたいっていう事自体がやっぱり すごい事だったんですよね。 そのうえに自分に使命まで課してアメリカに絵を広める印象派の絵をアメリカで広めてそれがあったからこそ フランスでももっと広まってくるっていう。