今日 ご覧頂く團菊祭ですけれどもそもそもどんな催しなんでしょうか?この「團」といいますのはね團十郎「菊」は 菊五郎の事なんですね。 明治に 名優として知られます九代目 市川團十郎それから 五代目 尾上菊五郎。 今日は その公演の中から「菅原伝授手習鑑 寺子屋」そして 「楼門五三桐」「勢獅子音羽花籠」この3つの演目をご覧頂くんですけれども特に この3つはまた 注目を集めましたよね。
若君諸共いざなわせ最前の顔色は 常ならぬ気相合点のゆかぬと思うたところ今又あの子を見て気づかいな筈今日 村のもてなしと偽り某を庄屋方へ呼び寄せ時平が家来 春藤玄蕃今一人は 菅丞相の御恩の被ながら時平に従う松王丸数百人にて追っ取り巻き汝が方に菅丞相が一子 菅秀才是非に及ばず首討って渡そうと請合うた心はな数多ある寺子のうちいずれなりとも身代りと思うて帰る道すがらあれかいやこれかと指折っても玉簾のうちのご誕生と菰垂の中で育ちしとはもう似ても似つかず屠所の歩みで帰りしが天道の控え強きにやいま寺入りの子をみれば万
木地を隠した塗机 玄蕃 諸共 突立上がる 武部源蔵一間より 首桶たずさえしずしず出で 目通りに差置き性根をすえて 松王丸しっかりと検分せよ。 畏ったと捕手の人数十手振て立ちかかる 後ろは捕手 向うは曲者 玄蕃は始終 眼を配り ここぞ絶体絶命と思う内 はや首桶引よせ蓋引明けた首は小太郎 にせというたら 一討とはや抜けかかる戸浪は祈願 天道様 仏神様 あわれみ給えと女の念力ああ~。 いうに 恟り 源蔵夫婦辺り きょろきょろ 見合せり検使の玄蕃は 検分の詞証拠にでかした 源蔵 よく討った。
御恩も送らず 先立ちし嘸や草葉の蔭よりも桜丸が不愍でならぬ桜丸 桜丸 流石 同腹同性を 忘れ兼ねたる悲嘆の涙 歎きも洩れて菅秀才不愍な者や。 松王 突立ち はや御出と戸を開けば菅丞相の御台所菅秀才か?母様か。 と門火を 頼み頼まるる 冥途の旅へ寺入の 賽の河原で砂手本 らむうい目みる親心 跡は 門火に えひもせず 鳥辺野 連れ帰る「菅原伝授手習鑑 寺子屋」でした。 ですからね 歌舞伎ではね常に その久吉 まあ 秀吉ですねそれと五右衛門がねライバルになって 登場するんですよ。
獅子物っていうのはおめでたい舞踊でしてね曽我物語も5月ですし團菊祭の5月それに 初お目見得のおめでたさには ぴったりのそれでは 「勢獅子音羽花籠」ご覧頂きましょう。