作者は宮川香山。 明治時代 超絶技巧の陶磁器で世界に挑戦しました。 ここにも もう一人香山の作品に心惹かれてきた人がいます。 香山の造形の秘密に迫るため塩谷さんは ある人を訪ねました。 香山とは 一体どんな人物だったのでしょうか。 香山が生まれたのは江戸末期 天保13年の京都。 香山とは 先祖を同じくします。 香山も 代々続く京焼の窯元に生まれました。 京都にいた頃香山が作った器がありました。 20代半ばには 御所に献上する茶器を手がけるほど香山は新天地を求め横浜に移り住みます。
香山は 精緻を極めた超絶技巧でそれまで 誰も見た事のない表現を確立したのです。 実際 香山の作品 肌で触れてみてどんな事を?やっぱり すごく質感豊かで例えば 鳩だったりはすごく滑らかに…鳩の頭がクリッとしたりしてますよね。 日本では みんな見慣れてるもの?香山の場合は…何でもありの世界。 だから 香山は恐らくそれをねらっていたのではなくて…これが 一番香山の世界観が表れてるなと塩谷さんが思われる作品の一つ…。
これは 江戸前期の仁清の図録ですけども吉野山という「日本の蓬莱山」と言うべき非常に聖なる山を一つ この壺に表現してしまう。 恐らく こういうような伝統があったからこそ香山が 器っていうのは単なる道具ではなくって…この滝があふれ出るっていう事はやはり そこが普通じゃない すごくエネルギッシュな気がたまってる場所という事だと思いますがそこに今度は茸が生える。 やわらかな光沢と淡い色合いの釉下彩は香山が後半生を懸けて挑んだもう一つの超絶技巧でした。