100分de名著 石牟礼道子“苦海浄土” 第2回「近代の闇、彼方の光源」

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この番組のまとめ

それは 作者・石牟礼道子による我々 日本人への鋭い問いかけでもあったのです。 塩化ビニールや プラスチックに使用する化学原料。 でも この 今 聞いて ああなるほど そうなんだと思うのはプラスチックの原料を作ってるんですか。 これ ちょうど我々の世代って夢のプラスチック。 プラスチックは全てに勝る。 これね何かね プラスチック製品ってねかっこよく見えたんだよね子供心に。 僕ら 小学生に入る頃はそれこそ本当に プラスチックなしの世の中が考えられなくなってくるわけでほんとに プラスチックこそが近代の象徴で。

だけども我々も プラスチックを使ってるわけですよね。 幸せとは何かという事を考える前にプラスチックを増産してお金を儲けるという事が第一命題になってくるわけですよね。 心をくみ取って今 この人の言いたい言葉を私は みんなに分かるように表現しなきゃという事の本当に闘いで 半ば皮肉にも近いその「アニミズム」 「プレアニミズム」。

石牟礼道子さんの 「苦海浄土」というのは そういう世界本当は 人間の命というものは番号なんかで呼ぶ事のできない何ものかなのではないか。 石牟礼さんご自身はその近代の闇にどう立ち向かおうとしていたんですか?そうなんですね。 僕 実はこの数年来数か月に一度 石牟礼さんをお訪ねしてるんですよね。 ある時に 石牟礼さんに「苦海浄土」をお書きになる時にどんな心持ちで お書きになられたんですかって言ったら「闘いだと思ったんです」って言うんです。