どういう事ですか?ですから その「短歌de胸キュン」という番組はサバイバルなんですよ。 なおさんは「短歌de胸キュン」の小島さんご覧になった事ありますか?あの番組は 毎週楽しみにかなりの頻度で見てるはずなんですけれども長らく お見かけしてないような気がしていて。 大変ロマンチックな比喩だなと思います。 はい!月の短歌ってロマンチックなものが多分多いし他も みんな そうなんですけどこれは すごいですね。
そして それの何がいいんだというふうにカタツムリに 作者が言わせてる。 のこぎり屋根ってあまり耳慣れない言葉ですけどよく 工場の屋根で使われるギザギザの三角屋根の事なんですよね。 この「のこぎり屋根」っていう言葉一つで 情景も見えますしそこを滑ってくる月光の鋭い光というのが読者の方にも感じられるという名詞の力を 強く感じるすばらしい一首だと思います。 「グレイのわれ」灰色って事ですけれども老いを自覚している自分自身とあるいは 心理的な何か鬱屈があるのかもしれない。
ここで せっかくですから小島さん自作の短歌をご紹介下さい。 もちろん 実際に月が匂うというわけではなく恐らく 一種の共感覚的な表現と読むのが自然だと思います。 「共感覚」というのは何ですか?共感覚というのは音に色を感じたり形に味を感じたりする 特殊な知覚現象の事なんですけれどももちろん この作者がそういう共感覚の持ち主という事ではなくて詩の表現の技法として 共感覚的に物事を捉えるというのは珍しい事ではないんですね。