それは 作者・石牟礼道子による我々 日本人への鋭い問いかけでもあったのです。 水俣のシンボル…塩化ビニールや プラスチックに使用する化学原料。 でも この 今 聞いて ああなるほど そうなんだと思うのはプラスチックの原料を作ってるんですか。 これ ちょうど我々の世代って夢のプラスチック。 プラスチックは全てに勝る。 これね何かね プラスチック製品ってねかっこよく見えたんだよね子供心に。
だけども我々も プラスチックを使ってるわけですよね。 「プラスチックを作る」が命題になるみたいな時は起きて 起きるもんなんだという自覚が当時 今以上にないですね。 近代が科学的でありプラスチックであるとするならばその「呪術師」呪いという事のある意味 非科学的で何でしょうねそこに ずっと根ざしてるものみたいなもので抵抗してやるんだという。
石牟礼道子さんの 「苦海浄土」というのは そういう世界本当は 人間の命というものは番号なんかで呼ぶ事のできない何ものかなのではないか。 石牟礼さんご自身はその近代の闇にどう立ち向かおうとしていたんですか?そうなんですね。 僕 実はこの数年来数か月に一度 石牟礼さんをお訪ねしてるんですよね。