日本の話芸 神田紫 講談「井伊直人の出世」

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この番組のまとめ

これは あれをしてはいけないこれもいけないそれもいけないといわれる事が7つあってそれを守らなければ 旦那様に三くだり半をつきつけられてこの人の父親は直江といいましてまだ 伊達政宗が戦場を駆け回っていた時に戦で 大きな手柄をたてましたのでそこで 殿様から剣術指南役という肩書を頂戴致しておりました。 しかし ここんところ太平の時代だからというんですっかり 怠け癖がつきまして今日も うちでゴロゴロしておりますと友人の中村藤一郎が訪ねてまいりまして「よう。

あなたは剣術の先生でございますからどうぞ 剣術で お相手下さいまし。 私は 未熟ではございますが里方で習いを覚えました大和流の なぎなたをもってお相手を致します」。 大体 このお貞さんという方は元仙台小町または 天人娘といわれるくらいの美人なんですが今 「やあ やあ!」っと こっちをにらんだ その顔の怖いのなんの。 獅子の洞入り 洞返し。 妻に負けるような未熟な腕前で剣術の先生が務まりますか?さあ 今日から心を入れ替えて十分に ご修行あそばされませ。

ここは 日本一の剣術の道場でございまして将軍家のお手直し番です。 将軍家には ご指南番とお手直し番というのがございましてお手直し番は柳生但馬守宗矩です。 さあ これから 直人は もう一生懸命に修行を致しました。 しかし 今度 奥さんに勝たなければなりませんからもう一生懸命に修行致します。 教える方が天下の名人柳生但馬守。 教わる方が筋のいい直人ですから以来 めきめきと上達致しまして早くも3年が経過しました。 お貞さんの方は再三再四 隙を見せますが直人が打ち込んでまいりませんので逆に攻勢に出ました。