アブ・シンベル神殿は エジプト南部ナイル川のほとりに建つ太陽の光が 入口からまっすぐに差し込み至聖所に並ぶ神々の像を照らし出すのです。 1960年 エジプト政府はナイル川の力を利用するためアスワン・ハイダムの建設を開始しました。 ラムセス2世は 古代エジプトの侵略をもくろむ人々を廊下には 彫像と柱が並び壁は 全て 古代エジプトの文字ヒエログリフで覆われています。 エジプト政府は ユネスコ国際連合教育科学文化機関に助けを求めました。
切り分けた中で最も貴重で重たかったのが神殿正面にあるラムセス2世の像の頭の部分です。 2人は 建造物保存の専門家リチャード・スウィフトと作業します。 ジェリーたちは 神殿移築当時と同じ道具と方法でラムセス2世の頭部を切断し持ち上げ 組み立て直します。 切断箇所は5,000以上に及び最終的に 神殿は 1,050個に切り分けられました。 アブ・シンベル神殿は岩山を彫って造られた自然と一体となった建造物でした。 神殿だけでなく 岩山全体をいかにして動かすかというのが最大の課題でした。
アブ・シンベル神殿と同じく移築を必要としていた遺跡は水に つかった状態だったという事です。 1万6,000個もの岩を 短期間で運ぶのは 大変な作業でしたが見事に成功しアブ・シンベル神殿の移築に大きな自信をもたらしました。 一方 神殿から80キロ離れた場所ではフランスのチームがアブ・シンベル神殿よりも古いアマダ神殿の移築作業に取り組んでいました。 作業員は 神殿を動かすたびに線路を前に移動させながら神殿を運びました。
当時 アブ・シンベル神殿の移築に関わった技術者たちは金属の棒を2本つまようじのように刺して顔を持ち上げる事にしました。 リーダーのジェリーはこのままラムセス2世の顔を持ち上げる事にしました。 ラムセス2世の顔が 持ち上げられました。 ラムセス2世の巨大な足が運び出されました。 技術者たちは水を せき止めるため遺跡を取り囲むように 一時的な防水壁を造る事にしました。 準備は いいか?ノコギリで頭を2つに切断しリフトで持ち上げたラムセス2世の顔を再び元に戻します。