こころの時代 アンコール 日本仏教のあゆみ~信と行〜第三回「密教の曼荼羅世界」

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この番組のまとめ

後に この比叡山にのぼってからまた山をおりて新しい仏教を創始された法然さん あるいは親鸞さんあるいは道元さん等々たくさんの優れた仏教者が比叡山から育ったわけでありまして そういう意味でもその時代に取り入れて東寺を賜り 高野山を開かれてそして お遍路を開いたというような事も言われてますね。 密教は インドで およそ7世紀頃に大成されたと言われておりまして大乗仏教のあとに出てきた仏教なんですね。

具体的には2人の密教の違いというのはどこにあったわけですか?比叡山天台における密教は「台密」といいますね。 比叡山にいながら そういう立場をとられたという方もその時代の人たちは空海の密教に何を期待してどういうところを 空海はひろめようとしていったのか。 讃岐国 現在の香川県に生まれた空海は青年時代当時の大学を自ら退学して仏道修行に身を投じました。 その空海が ご自身の密教理解を端的に示している言葉があるという事ですのでそれを ちょっと読んでみたいと思うんですが「弁顕密二教論」というんですか?はい。

要するに密教以外の いわゆる大乗仏教仏には「法身・報身・化身」というような三種類の見方がありうるんだと言われてきてるわけですね。 どちらにしても 言葉の力を借りないわけにはいかないでしょうからつまり今おっしゃるように真言密教が持っていた独特の空海さんの宗派を 真言宗というふうにも いいますがその「真言」という言葉の中にもそういう意味合いが何らか込められてるんじゃないかと思いますね。

要するに個体を構成している物質的 心理的諸要素。 これは 声聞乗という事で次の縁覚も同じでありまして「抜業因種心」というのは業の因となる種を抜く心と。 第八番目は 「如実一道心」。 これは 「秘蔵宝鑰」の最初に出てくるのが「如実一道心」。

こんなふうにして空海はですね結局究極的には この密教で空海真言密教といえばすぐ思い浮かぶのが…曼荼羅はですねこの「秘密荘厳心」ですね。 真言宗の総本山…中央の壇の両側に 縦185センチある二幅一対の曼荼羅が向かい合って掛けられています。 空海はこれら2つの曼荼羅に描かれた大日如来と 諸仏・諸尊の世界は自己の心の中を描いたものだと言います。 「胎蔵界曼荼羅」と 「金剛界曼荼羅」と2つ出てきました。 それに対して 「金剛界曼荼羅」は「金剛頂経」を基にしてると言われておりましてどちらかというと 智慧ですね。

「阿字観」とか 「月輪観」とか「五相成身観」とかまあ ひと言でいえば「三密加持」というような要するに 口に真言を唱えて体 印を結んで 真言を唱えてそうしますと 大日如来自身の体の働き 言葉の働き心の働きとしかし それでは なかなかいつになって仏になれるか分からないと。 「三密加持」っていう言葉が出てきましたけれども空海の密教の場合にですねこういう世界を それぞれ自己の内に実現していくために行者の方が 我々の方が それを心に受け止める働きなんだと。

新義真言宗の系統の中に1500年代ぐらいでしょうかね自分の流派をまた伸ばしていくわけですがその智積院に拠った真言宗を「真言宗智山派」というわけですね。