古典芸能への招待 京の冬・顔見世大歌舞伎▽仮名手本忠臣蔵 道行旅路の嫁入ほか

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この番組のまとめ

行く先は エエさりとては ちぎりみろくの 代々までも 一世の晴れを 花ざかり 城下過ぎれば 母の心も いそいそと 閨の睦言 つたの細道 もつれ合い しめて かためし 抱いて寝松の 嬉しかろうと ほのめけば あの母様の差し合いを 宇津の山辺の 大井川 水の流れと人心 くらぶれば この手柏の ねんねん ころろんや 逢うて 恨みを なんとまあ 鐘と撞木の あいが鳴る 酒に目のない供奴が 縁も結ばは 音羽の滝に ざんぶりざ 都殿御に逢うて辛さが語りたや かかさまならば 七里の渡し 歩をあげて 小夜更けてこそ く

ソレ! ごうざった ごうざったソレ! 当年の恵方からソレ! 福の神がござったソレ! 祝い寿ぐしめ飾りソレ! お客は大入り入り山でソレ! 座敷は一杯 花の山ソレ! 太夫さんを手折ろうとソレ! 粟餅みたよなお大尽ソレ! 何ぼ焼餅やいたとて 豊年じゃ 豊年じゃ 冬編笠の 垢ばりて 笠吹きしのぐ 忍ぶ草 しばる 鐺つまりし 師走の日喜左衛門は 内に居やるか一寸逢いたい。 なんじゃ こいつは風の神か鳥おどしの様な形りをして喜左衛門に逢いたいとは野太いやっちゃ。

若旦那ようお出で下さりましたな。 何からお咄し申そうやらお気の毒なはあなた様のお身の上親御様には勘当うけ京大仏の馬町辺へ御ひっそくとの事霧様よりは 数度のお文飛脚も二三度 奈良大津までつかわしましたが皆目お行方しれずお案じ申しておりました。 誰あろう藤屋の若旦那伊左衛門様ともあろうお方がものにたとえて言おうなら重たい荷物や材木を牛馬が負うは珍らしからずあっ 此身が金じゃな。 若旦那がおいでの事女房に知らせましたらあっちを向いて下さりませ。

おまえ 何でなん? 霧さん若旦那の事 霧。 金銀を遣うてこっちゃへ取るものは状文ばっかり七百貫目の紙屑買うて見や若旦那あれは 平様ではござりませぬ。 アレジャ アレジャアレジャ アレジャ アレジャ アレジャ惣身の金のわしがいんだらわが身のうちのゲンが悪い。 モシ 若旦那 只今 これへ霧様をおつれ申しますれば病み上がりの事なれば必ず短気 起こして下されまするなや。

夕霧涙諸共に 恨みられたり かこつのは 逢いそめちゃその日から 悋気の意地を立通す 枕屏風の絵空ごと 今宵戻らで あすも又 さとの浮名の たつくりや 逢わぬつらさは 陸奥の 啼いて明石の 小夜千鳥 夕霧さんは癪持ちで 太鼓持 わしが案じは 移り気な ツイそれなりに 明けの鐘 去年の暮から 丸一年 それ故に このやまい ようようと 逢うてこなんに甘ようと さすっつ 抱きつ 声を上げ 訳も性根もなかりけり御店から 夕霧さんの身請けのお金が届きました。