ヒトもカンガルーもX染色体が2つなら 女の子X染色体とY染色体が1つずつなら 男性になります。 カンガルーを調べれば私たちの性染色体が共通の祖先から どのくらい変化したかが分かります。 卵子に殺到する 何十億もの精子の半分は X染色体をもう半分は Y染色体をそれぞれ 1つずつ持っています。 卵子に入るのがX染色体を持つ精子だと母親と父親から X染色体を1つずつ受け継いだ女の赤ちゃんになります。 母親と父親のX染色体がくっつくと一部を交換し合います。
しかし 2007年に報告された大きな研究成果により皮膚細胞を生命の始まり つまり胚細胞に戻せるようになりました。 この皮膚細胞は遺伝子操作によって胚性幹細胞になっています。 ほとんどの研究者はこの幹細胞を 治療目的で使おうとしていますがペラは 人体が通常では作りえない細胞を作ろうとしています。 胚性幹細胞は どんな細胞でも作る事ができるという点でどんな形も作れる粘土細工に似ています。 胚性幹細胞は 無数のタンパク質や有機化学物質から指令を受けて特定の細胞へと変化します。
ですから私たちも 複雑な液体の成分を正確に把握して人工子宮の中を 満たしていかなくてはなりませんでした。 人工子宮内の水分は母ザメの生体リズムに従って体液から 海水へと変わるようプログラムされました。 まずは 妊娠中のメスから発育途上にある胚を取り出し人工子宮の中に移します。 研究室で育った赤ちゃんは母親の胎内で大きくなった赤ちゃんと同じでしょうか?社会は 人工子宮から生まれた赤ちゃんを差別しないでしょうか?答えが出るにはまだ時間が必要でしょう。
当時は まだ小型のチンパンジーのように考えられていましたが私は 一目でボノボのメスは 集団としてはオスより優位に立っています。 チンパンジーの社会ではこれほど頻繁に性行為が見られる事はありません。 チンパンジーのメスが徒党を組む事は まれで緊張状態が高まると幼い子どもが父親や他のオスに殺される事も珍しくありません。 遺伝的には ほとんど同じボノボとチンパンジーですがボノボは 食べ物が多い豊かな森に住んでいます。 チンパンジーと比べて 暮らしやすい生息環境だと言えるでしょう。
ターンブルが考案した方法とは子どものDNAの大部分が入った「胚の細胞核」を取り出しそれを 健康なミトコンドリアを持った別の細胞に移植するという事です。 でも もしそうした卵子の遺伝情報を健康なミトコンドリアを持った別の卵子に移植できたとすればどうでしょう?その子どもは健康に育ってくれるはずです。 最初に ドナーの卵子から細胞核を取り除き健康なミトコンドリアを持った「器」を作ります。 その器に ミトコンドリアに問題のある受精卵から取り出した細胞核を移植するのです。