NHK浪曲特選・冬

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この番組のまとめ

さあ大河ドラマ「おんな城主 直虎」に主人公 直虎の母の兄である新野左馬助役でお父さんの浪曲を。 それからラジオでね「浪曲天狗道場」っていうのが目付けという役はあるんですけどね 離れて井伊家の方に80%近づいちゃう。 正統派 上方浪曲の第一人者松浦四郎若さんの出演で「乃木将軍 信州墓参」です。 明治39年 秋半ば 一人の書生を供にされ 信越線の三等車に 墓参に来られた乃木閣下たくさんな花や線香お参りの人も多い様ですが」。

あなたのかわいい一粒種に 落ち着きなさい お婆さん 後に至って この乃木が変わった最後 遂げたなら それを詫びじゃと許されよ 老婆は ぴったり土の上 はらはらはらと涙を流し ものが律儀で親切で 生きて居たらと返らぬ愚痴 大将様に来て頂いて 草葉の陰で鹿蔵も 心も軽く成ってきた 鹿蔵君の魂は 花が咲いたら迎えをよこす 一家揃って会いに来い 寺を出でられ乃木閣下 お帰りなされる御本邸 花もしおれし菊月半の三日の夜 希典そぞろに筆取り上げ 移し世を 神去りませし大君の 明治大帝御後を慕うその前は大阪では 浮かれ

主税の事が気になって 心で迷って居りました 豊岡へ どうして 連れてゆけましょう 顔も気性も うり二つ 母親思いの子供なら きっと私に引かされて 仇討つ心も にぶるでしょう それではならぬと云いきかせ 貴方の手許へ帰します 後に残った子供等は 嬉しい便りの届く日を 待っております豊岡でと 妻のけなげな心根を「おりく!」。

演目は… 浮かれ節よ 祭文よ はるか とおい昔より さまざま呼ばれし語りもの 明治の御世に名前あらため 浪花節知り合いになった寿司屋のオジサンがとある浪花節の先生を紹介してくれた。 天涯孤独の浪太郎 この「苦労を共に」の一言にほろっと来た。 本郷の新小松という寄席へやってきて「だってねえ 師匠の浜六がイの一番に高座へあがっちまったんですよ!」。

「い… 石川家浪太郎と申します。 けれど今の浪太郎 ついつい買い食いするのはいいが 例の師匠の浜六が これが負けずに よく食べる しかも なかなか贅沢を言う ほんとに たべたいらしいので浪太郎も嫌いじゃないから一緒になって たべてしまう。 石川家浪太郎の評判はますます上がりとうとう その年の暮れ浅草組の花形ばかりの中にたった一人彼だけが加えられて 前座 吉奴の演題は これも「一心太助」にかかった……さすがの浪太郎がサーッと顔色を失った。

翌年三月某日の間もなく 師匠の娘にして長年 父親と離れいたりし曲師 由良子と結婚といよいよもってめでたし めでたし「石川家浪太郎」の若夫婦は 顔 見合わせてくすくす くすくす笑い出す縹色の夕空へひらひら ひらひら 蝙蝠が…最後は京山幸枝若さんの登場です。 日本一の曲垣先生が あんた中間の一人雇うのに 引き受けもくそもあるかいな あんた。 引き受けがあったって不真面目なやつは不真面目や。

こういう調子で度々平が住み着いてちょうど三年経った寛永六年十一月の末。 「これこれ」ちゅうて先生 そいつ つかんで縁側へ出てきて下戸にはわからん雪見酒の味朝酒は女房を質に置いてでも飲めという。 「うまいもんじゃの」ちゅうて手酌で きゅっと一杯引っかけてひょっと見ると度々平が 真っ赤になった両手に一杯 飲ましてやろうと 先生。 どうじゃ一服して 一杯飲まんか」。 「一服して 一杯飲まんか」。 なにが日本一の曲垣平九郎じゃい。 日本一の先生なら家来の酒の一杯も飲めって言うてくれるがな。

この雪の降る中まことに気の毒じゃが山田屋まで行って 酒を三升ほど買うてきてくれんか」。 「山田屋まで行って酒を三升買うてこい!」。 飛んで来ました山田屋で 三升樽に酒を一杯つめてもらった。 横街の魚安という魚屋であんこうという魚をぶつ切りに二人前竹の皮包に包んでもらった。 そいつを左手に右手に下げた三升樽。 表へ出たが まともに吹いてくる吹雪の為に武者小路の三丁目の曲がりかどをきりっと曲がったとたんに一人の武士と出会い頭にバ~ン。 その横を 度々平が通り過ぎた。