千年ほど前に造られた中国 汝窯青磁。 更に2012年 世界中のバイヤーが集まる香港のオークションで日本人が出品した汝窯青磁が落札されました。 千年近く 人々を魅了してきた汝窯青磁の美の世界へ。 今回は 改めて じっくりご覧になって いかがですか?10世紀から12世紀中国 北宋時代に都が置かれた河南省 開封です。 焼く時に 窯の中の酸素を極力 少なくし不完全燃焼の状態で焼くと釉薬の中の鉄分が青色に変化します。 その青とは…最高の汝窯青磁とうたわれる5つの「水仙盆」。
北宋の滅亡から 600年後歴代中国王朝の正統な後継者たらんと過去の王朝の遺産である文物や芸術品を100万点以上 集めました。 乾隆帝は 北宋時代に造られた汝窯青磁の「水仙盆」を手に入れその裏に 自作の詩を彫り込ませています。 北宋の汝窯青磁と比べ青の色合いは近づいたものの光沢感や釉の薄さなど質感が及ばないというのです。 歴代中国王朝最大級の版図を誇った皇帝をもってしても汝窯青磁を よみがえらせる事はできなかったのです。
汝窯青磁の青の秘密が ほんの少しだけ明らかになりました。 北宋の汝窯青磁をまねて 清朝の時代に造られた「水仙盆」です。 汝窯青磁の美しさに憧れ再現に挑む陶芸家たちがいます。 川瀬さんが追い求めてきたのは汝窯青磁の器の形のシンプルさそして曲線の柔らかな美しさです。 それが 結果的に 柔らかい表現になったんだと思って結果的に 僕の憧れる汝窯に近づくんだと思うし…。 この汝窯の すばらしさというか単純なようにシンプルに見えるんですがしばらく見ていると 表情が少しずつ変わっていくというか。
この時の温度設定や焼き上げるまでの時間が時間をかけて焼く事でくっきりと澄んだ色になるそうです。 窯の中の圧力や温度 ガスの濃度をこまめに チェックしながらもう一方の方が青白く光ってしまうような…。 火を止めるタイミングや冷却にかける時間を読み間違えると青は うまく発色しません。 土台となる土 釉薬の配合焼く時間と その温度冷却させる時間。 千年もの間 変わらぬ輝きを放ってきた 汝窯青磁の天青色。 たった一人の皇帝のために何千何万と焼かれ選び抜かれた究極の汝窯青磁。