今回は毎年 食料を求めて過酷な大移動に挑む何千頭ものシマウマを追跡します。 研究チームが GPS技術を駆使してシマウマを個体レベルで追跡しアフリカ南部に位置するボツワナ。 厳しい乾季が終わりに近づくと何千頭ものシマウマがチョベ川のほとりの平原に集まりここから250キロもの距離をナイ・パン国立公園 目指して南下するのです。 ジャネットのGPSデータによってシマウマの移動に関する考えが完全に覆されました。
GPSデータから気候の変化に反応して見晴らしの良い平原ではシマウマたちは ある程度敵から身を守る事ができました。 アフリカで最も手ごわい捕食動物で先頭チームを追っているウィリアムズは後れを取っています。 リカオンの足跡が残っていた場所の南側にGPS付きの首輪を付けたシマウマがいました。 右側に鳥の胸の骨ウィッシュボーンに似た模様があるのでウィッシュボーンと名付けよう。 ウィッシュボーンとソックスの群れは大移動の先頭に立っています。 GPSデータは シマウマたちが順調に南へ進んでいる事を示しています。
シマウマの足跡だ。 シマウマたちも戸惑っているみたいだ。 シマウマは毎日 かなりの量の水を飲みます。 ジャネット ウィニー スピリット ジュエルはすぐにもチョベ川のほとりを後にする必要があります。 野生のシマウマの寿命が15年ほどだとして数十年もの間 フェンスがあったらかつての移動ルートを知るシマウマはいませんよね?ええ 野生動物の移動は親から子へと伝わると考えられてきましたがこのケースでは無理なんです。 シマウマの遺伝子に移動を駆り立てる何かが隠されているという事です。
ソックスは旅の中間地点をすでに通過しました。 ウィリアムズはソックスが立ち寄りそうなパンを訪れますがそこは水があふれるオアシスとは程遠いものでした。 ソックスの群れが夜のうちに出発する可能性はありますが夜が明けるまで2人にはどうする事もできません。 まもなく ソックスが防火帯を横切るかもしれません。 ソックスの状態を確認する最善の方法は防火帯を横切る瞬間を捉える事です。 ほんの一瞬の出来事でしたがナイ・パンまで残り90キロの地点でソックスの無事を確認できました。
「キャンプから13キロ前後の地点にスピリットがいるはずよ」。 ところが ウィリアムズがスピリットの姿を捉えると全てが順調ではない事が判明します。 最後にソックスの姿を確認した時には群れを守るオスのウィッシュボーンの姿がありませんでした。 次の瞬間 ウィリアムズはソックスの足元で動くものを見つけました。 このシマウマの大移動は陸上の移動としてはアフリカで最も距離が長い事が近年 ようやく判明しました。