商売道具ゆうたって扇子一本で半世紀以上やってまんねやからな。 半世紀以上ですからな。 その中で 屑屋さんという売り声がありましたな。 ついていくとびっくりするような「屑屋さん」。 「おう 屑屋殿か。 その仏像を御膳籠の中に入れまして…。 高窓から 「屑屋!」。 なにわの町に赴任してきたけれど腹籠りの仏像というて非常に験がええもの。 台座の所を 布でぬらして下へ当ててみると 中からバサバサッと出たのがなんと 小判で50両!拙者 仏像は買うたが中の50両は買うた覚えはない。
「それは 屑屋さんそなたの手間賃として取りなされ。 私が 10両手間賃として もらうために20両ずつ取って頂けませんやろか?」。 「いや 実はね家主さんと相談した結果『折半せえ!』いう事になってお互いさまに20両ずつ 取って頂いてほんなら 残った10両私が手間賃として もらえますのでなんとか 20両取って頂けませんやろか?」。 日本で二つとしてない井戸の茶碗という名器やったんで。 あれが目利きの者に調べさしたらあれは 高麗茶碗の中でも一番日本に二つとしてない井戸の茶碗という名器じゃったのじゃ!」。
「その300両をね 高木様が『折半しよう いつものように』言うて高木様が150両お取りになってで その残りの150両をあの いや あれ… ちぇ あの…お~ ワン!」。 「え… 150両が… 高木様に…残りの150両が あなた様に!」。