モーガン・フリーマン 時空を超えて・選「“私”は何者なのか?」

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この番組のまとめ

現代の科学は思考記憶夢を探りある深遠な問題を解き明かそうとしています。 そして あなたは何者なのか?何が 今の私やあなたを形づくっているのでしょうか?これまでの経験? 過ごした場所?それとも つきあってきた人々?私たち一人一人のアイデンティティーはどこにあるのでしょうか?科学者たちは この深遠な問いに取り組み始めています。 信じる事が変わっても自分が自分である事に変わりはないと理解した時子供たちは 初めて「記憶」という巨大な能力を活用できるようになります。

思い出話で周りの発言に話を合わせる時私たちは 空気を読んでそう 振る舞っているだけなんでしょうか?あるいは その記憶に関する脳内の情報を実際に書き換えているんでしょうか?社会的プレッシャーには話の流れを変える力があります。 社会的プレッシャーは間違った記憶を形成します。 記憶が変わった人たちの脳は記憶を形成する海馬だけでなく情動や社会的反応に関わる領域「扁桃体」も活発な動きを見せていました。

扁桃体に着目する事で長期記憶として定着する記憶としない記憶を予測できます。 絶え間なく 社会から与えられる情報や影響によって私たちのアイデンティティーは少しずつ 形を変えているのです。 夢の内容を後で再生できれば自分のアイデンティティーをより明らかにできると思います。 目覚めたあとの夢の記憶は多くの場合感情的なイメージの連続です。 高性能なコンピューターを使えばバラバラのイメージからきちんとしたイメージを再現できるかもしれません。

ある記憶が 長期記憶の貯蔵庫までたどりつこうとした場合「ZIP」と呼ばれるものです。 これを 生物の脳に注入したら本当に 長期記憶の形成や保持が妨げられるのでしょうか?実験の論理はとても単純なものです。 実験の結果を見ると ラットは回転する円盤の上を走っていますが電気ショックを受ける三角形のエリアだけは避けています。 長期記憶が形成された事を示しています。 ところが ラットにZIPを注射したあと円盤の上に戻すと三角形のエリアに入り込みました。

情緒に強く働きかける記憶の場合脳内のタンパク質が ニューロン間のつながりを作り上げます。 記憶という名のインクは一度乾いたら消す事はできないと多くの科学者は考えています。 しかし アイデンティティーを変化させる事が可能だとしても「自分は何者か?」という疑問はまだ解けないままです。