うん? あっ ベイゴマ。 やろうぜ!え~ ベイゴマにメンコ 縄跳びに竹馬今も なじみのある子どもたちの遊びは江戸時代から あったそうです。 そんな子どもたちが一日中遊ぶ事を許された日お正月に好んで披露される縁日に訪れた親子のお噺「初天神」。 言わねえって約束で お父っつぁん連れてきたんだからな。 「静かにしてる 大丈夫だよ。 本当だよ 約束だもんね。 大丈夫だよ 言わないよ。
ああ チュッ チュッ チュッ。 「何を言ってん生意気な事言って…。 チュッ チュッ チュッ チュッ。 チュッ チュッ チュッ チュッ」。 お父っつぁん 見てあんなとこ 団子屋さんが出てる」。 紛れもない団子屋」。 「団子買って お父っつぁん」。 役所行こう 役所。 手続きしても駄目なの。 「あうあう… 団子」。 「駄目!」。 「駄目!」。 「いいじゃん ええ 団子が食べたいんだよ。 お父っつぁんね団子が食べたいんだよ~。
じゃあ何?団子1本買うと うちの屋台骨は揺らぐんですか?団子1本買うと うちはどうにかなっちゃうんすか?団子1本買うぐらいのお金はあると思うんで」。 団子一本のせいで親子の絆を断ち切られるとは…あたいはなんて 不幸な子どもなんだ。 竹ちゃんのお父っつぁんだったらあたいに何本でも 団子買ってくれると思うんだけどな」。 おう 団子屋」。 俺が食うんじゃねえ 子どもが食うんだから 駄目だよ蜜なんか ダラダラして着物汚れんだろ? なあ?あんこあんこ あんこ」。 団子屋 こんな蜜…。 ズルルル~。 ズルルル~。
凧揚げ凧揚げにしたいんだよ。 あたいは凧が本当に欲しいんだぜ?」。 どれがいいんだよ?一番上の大きいや…。 一番上の大きい凧ってあれ 駄目だ おめえ。 「一番上の大きいやつな あれ看板だろ? 売らねえだろ?」。 売るな ああいうの 本当に。 何や あたいが持つ?おめえが持ったら こんな人混みでも破れちゃうから駄目だよ。 いつまでもわがままばっか言ってやって本当よ。 お父っつぁんの方がうめえんだ凧揚げは。 バカ野郎 本当に。
江戸時代では 日本各地にいろんな名物饅頭が誕生しでも 中には 饅頭が苦手という珍しい人もいたようで…。 落語には よく長屋というえ~ 出てきますけどねえ。 まあ この長屋という所に若い者が 蜷局を巻いているなんていうところが落語の舞台になる事が多いんでございますがね。 「俺ね 蜘蛛が怖いの。 蜘蛛」。 「蜘蛛? いい年して おい蜘蛛が怖い?」。 「蜘蛛 怖いんだよあれはさ 糸出すんだよ。 あんなん 場違えのウナギ食うよりよっぽど うめえんだから蛇食った方が。
「怖いんだよ 俺はさこのうちで饅頭売ってるなと思うと 俺見ないようにワ~ッと こう駆け出すぐらいなんだい 怖いの」。 野郎の怖いって饅頭をこれから山のようにどっさり買ってきてよ寝てる野郎の枕元にうずたか~く こう積むんだよ。 それでもって 『おい』とこう 起こすってえと 野郎目の当たりの饅頭を見て キャ~ッとひっくり返るじゃねえか。 なっ? 饅頭見て死ぬんだから。 饅頭見て死ぬんだからこれを暗殺てんだろうな。 何 買ってきたの?」「え~ 蕎麦饅頭を」。 「蕎麦饅頭 いいねえ。 「葬式饅頭」。