たった一人で全てを演じきる究極の話芸 落語。 実は これ 風呂敷なんです。 え~? ああ 風呂敷。 江戸時代 風呂敷は多くの人に使われていたそうです。 昔は 長屋に必ず一人は相談役というんでしょうかね「どうしたじゃないんですよ。 今日ね うちの人が 横浜まで用足しがあるからってんで朝早くに出かけたんですよ。 亭主持ちなんだからいくら 留守だからといってな若い男 引っ張り込んでどうすんだよ?」。 すぐに布団敷きまして」。 「そんな具体的な話は聞きたくないってんだよ」。
押し入れん中に その新吉ってのが隠れてんだろ?押し入れの目の前におめえんところの亭主が酔っ払って座ってんだよ。 いや 夫婦もんなんだけどさそのご亭主というのが 今朝ね横浜まで用足しがあるってんで朝早くに出かけたそうなんだよ。 お茶 飲んでたんだと思うんだけどさそうしたら その亭主というのが遅くなるからと言って出かけたのにねへべれけに酔っ払って帰ってきちゃったんだとさ」。
ちょいと前出さしといてねこの風呂敷をねその亭主野郎の頭に ふわ~っとこうね かけたんだよ。 江戸の町には 田舎から 奉公や出稼ぎで出てくる男たちが多くなんと 女性の倍近く男性がいたんだそうです。 見た目や お金ではなく真面目にコツコツ頑張っている人にはいい縁談があったそうで…。 ひとつきほど前北海道の巡業先でもってぽっくりと逝っちまったらしいんだよ。
万さん 今の話 聞いた?台所行くってえとね適当に 瓶が ゴロゴロ ゴロゴロ転がってるからアルコール買ってきてそれから 何が要るかい?」。 「え~っと それからですね盛り上がるのに太鼓でございます。 寄席の場合は三味線のお師さんがいまして『幽霊散手』というのを弾いてくれるんですけどもそれに合わせまして大太鼓でもってドロドロ ドロドロドロ…。 太鼓があったらで結構でございます」。 太鼓あるよ。 太鼓だけでいい?おう! じゃあ 万さん 太鼓。 あれ チンドン屋一式つけて来ちゃったよ おい。
座布団1枚取っちゃうぞ本当に。 何にも 話が進まねえじゃねえかこのウスバカヤロー!」。 「何だよ ウスバカヤローはねえだろ!俺だってね 俺だっておかしいなと思ったよ。 大丈夫です 幽霊火なくても出ますんで 喧嘩やめて下さい。 「もう おめえら ろくでもねえんだ本当に! おい 幽霊!俺だけだよ この3人の中で寄席に行ってんのはな。 「ホーホケキョ!?あなたの寄席って江戸家子猫だったんですね!」。 不動坊火焔の幽霊だ~」。 「『四十九日も過ぎぬのに嫁入りするとは恨めしい』」。