日本で最も美しい仏像の一つ阿修羅像。 阿修羅をはじめ この時代は人間らしさをたたえた仏像が花開きました。 そして 奈良を撮り続けた一人の写真家と出会います。 奈良の都で花開いた天平文化。 その時代を象徴する仏像が数多く残されています。 ああ また表情違いますね。 3面の中で一番険しい表情をしてますね。 よく見るとどの仏像も表情が独特です。 2009年 今津さんは内部をくまなく写せるX線CTスキャンで 阿修羅像を撮影。 調査の結果 阿修羅像の原型となる塑像の形を復元する事ができました。
阿修羅をはじめとする八部衆の不思議な表情は金鼓の音色と深く関わっていると山崎さんは考えます。 更に 阿修羅像の3つの顔は心境の変化を段階的に表しているといいます。 複雑な心理まで描き出した阿修羅像。 阿修羅像に使われたのは「脱活乾漆」という唐から伝わった最新の技法。 山崎さんは 阿修羅をはじめとする仏像群こそ日本人の感性に響く仏像を追求し尽くしたものだと考えています。 徐々に徐々に日本人が仏像を作る事に習熟していったというか多少 自分の解釈も入れられるようになって。
いにしえから ここは聖林寺への参道だったんでしょうね。 聖林寺は 712年創建の古刹です。 聖林寺と同じ桜井の若宮神社。 その一番優れた 遺品というのが聖林寺のお像という事になるんだと思います。 その後 江戸から明治へと移り変わる激動の中で十一面観音像は大御輪寺から聖林寺へと移され守り継がれてきました。 信仰心っていうのと そういう日本人が こう技術的に高まっていったのっていうのはまあ必然的であって奇跡的なのかなと思いますけどね。