その研究を通じて人間の行動を コントロールしているグローブを どこへ持っていくかといった事を大抵の人は意識していません。 キャッチボールは そのような自動的プロセスの集合体です。 2人と1匹が交代で円盤を追いますがそれぞれキャッチする時の作戦が違います。 そして 追う者が キャッチできるほど近づく時までつまり 動きを導く 基本的なメカニズムは普遍的だという事です。 追う者が 人間であれ 犬であれキャッチする物が 円盤であれボールであれ 変わりはありません。
被験者は ランダムな選択をする事になっていましたが実はボタンを押そうとする10秒前に既に 無意識の決定が下されていたのです。 ボタンを押すと決めた時 私たちは自分の自由意志でそれを決めたと思っています。 つまり 自分の自由意志によって決めたという考え方は幻想だという事になります。 しかし これまでの研究結果からヘインズは 「自由意志は幻想である」と考えています。 自由意志は幻想にすぎないのでしょうか?ある神経科学者はそうは考えていません。
自由とは 周りの全てについてもっと情報を手に入れより複雑な社会行動の層ではどうなのでしょうか?ある科学者は私たちが住む社会が一定の法則に従っている事を発見しました。 自由意志の力は 個人と社会その どちらに注目するかによっても話が違ってきます。 銀河や惑星といった巨大な世界は人間の自由意志など入る余地のない物理的な法則に基づいて動いています。
しかし量子力学の理論によれば素粒子の世界では そんな規則正しいルールは通用しません。 量子力学はすばらしい理論ですが宇宙のあらゆる存在は厳密な法則に従っている。 宇宙は チェッカーゲームのように隣の升にしか影響を与える事ができない二進法的な世界なのです。 ある物理学者は 自由意志を可能にしているものは量子力学の曖昧さであり通常の因果関係に反して同じだけの強さで 本人のもとに返ってくるというものです。