日本の話芸 桂吉弥 落語「狐芝居」

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この番組のまとめ

中村勘三郎さんという方が大好きでございまして。 勘九郎さん 七之助さん。 先日ちゅう言いましてもまあ 5月でございますけど松竹座で 猿之助さんと3人ね 芯になりましてやっておりました「乳房榎」というお芝居を見に行きました。 「乳房榎」ちゅうのはね勘九郎君が3役やってどんどん 早変わりする訳でございますな ああ。 は~ もう 口々にね「あ〜 あれ まだ勘九郎やで。 おじさんが「中村屋!」言うタイミングで「…中村屋!」。

「役者は役者でええけども何で そんな侍の格好して歩いてなはる?」。 「いや これ 訳言わな分からんねんけどな実は わし 大坂の役者でなしばらく大坂離れてたんやけど親方から また手紙が来てな『戻ってこい』ちゅうて。 今度な 侍の役でもついた時のそれに 今言うように護摩の灰てな連中もなわしが役者やと思たら侮って近寄ってくるけども侍やと こう見たら なかなか近寄ってけえへんやろ?そやさかい これ 芝居の衣装でな刀は小道具やねん」。

わしの名前はな 尾上民蔵」。 「ああ お弟子さんらしい名前や」。 「田螺…ああ なかなか ええ名前や」。 舞台 下の所に 花道ちゅうのがね歌舞伎 ございますがその客席 一番後ろの所が鳥屋という所でございまして。 のぞいてみますと 舞台の上では「仮名手本忠臣蔵」四段目。 石堂右馬丞 薬師寺次郎左衛門。 正面の障子が スッと開きまして出てまいりますのが塩谷判官高定。 「これはこれは ご上使とあって石堂殿 薬師寺殿「何 ご酒? これ よかろう。

これから 大星力弥に「由良助は まだ来ぬか?」と問いただす一番ええところでございます。 由良助は?」。 舞台の方でも 判官さん腹へ突っ立ったものの由良助が出てきませんので芝居を続けてええのかやめたらええのかどっちや分からん。 まあ 裃こそ 間に合いませんが大星由良助が国元から駆けつけてきた見えん事はなかろう。 自分で揚幕をチャリンと開けますというと花道を バタバタ バタバタ バタバタ。 「あ~ 聞き及びし 国家老大星由良助とは その方か。