そういう静かな語り口なんだけど突然 この小説の冒頭でいきなり うどんが一本ピュッて流れてきたりとかですね突如 表れてくるもののズレっていうのかなその空間に生きている人間たちの生き生きしたところが非常に美しく描かれていて短歌的でもあるなと思ったりすごくファンで いつも読んでいます。 二人とも 大阪出身で しかも同学年 77年78年生まれで大阪生まれの同級生。
アサリっていう 貝の名前の語感にそもそも あまり幸福感がないのでないというか低いので「宅飲み」って言葉がまず面白いですよね。 そこに何か非常に陰惨なイメージがあってそれが やはり原爆忌というものの悲劇というものとすごく結び付く。 その貝殻を見た時に原爆忌というものを思い出してしまったという作者のね記憶というか 深い歴史に対する思いみたいなものが出てきている。 もう絶対来るんだと 歴史や過去の悲劇は 変わらないんだというねそういう深い認識が このひと言に出てるかなという気が致しました。
さて 今日のゲスト作家の津村記久子さん黒瀬さん お二人の共通の大阪をテーマにまた お話伺いたいと思います。 でもね 大阪から出て東京に行ってねもう どうしようもなく自分が大阪人やっちゅうのを思い知らされたっちゅうかねそういうのが あったんです。 何ちゅうかね 大阪の人間って相手が期待する大阪人の像みたいなものをコスプレするっちゅうかまねするっちゅうか。 自分で大阪人を演じてしまうっていうこういう反応せにゃならんというようなねそういう反応するでしょ。