古典芸能への招待 歌舞伎「ひらかな盛衰記 逆櫓」

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この番組のまとめ

♪~この舞台にご出演されました中村吉右衛門さん 中村歌六さんそして 中村又五郎さんにお越し頂きました。 さて 秀山祭は 今回で10回目という事なんですがこの秀山祭とはどのような公演なのか吉右衛門さん簡単に教えて頂けますか?初代 吉右衛門を顕彰すると。

まあ 力及びませんけども足元にも及びませんけどもみんなが 一生懸命真摯な情熱っていうのはよく 小宮先生も書かれておりますけども情熱を持って舞台をやるまあ 言ってみりゃ ちょっと素人っぽいもんでございますけれどもそれが初代の特徴でもありましたのでそれは みんな持ってるもんですからね 我々。 まあ とりあえず 播磨屋の学校に入学さして頂いてるんですから播磨屋の学校を無事 卒業できるように僕も 播磨屋学校を一応 卒業さして…。

主人… 木曽義仲が主人で主人が いろいろ自分の事を取り立ててくれたその恩に報いるために敵を討つ。 主人公の松右衛門は実は 口次郎兼光。 あの まあ… 子どもを抱えて上手屋体の障子を開けるとそこにいる実は 駒若丸を抱いているんですけどもその時は もう顔も変わっておりますし侍になっておりまして。 二十八日じゃわいな。

ヘイ お召しにあずかりまして船頭松右衛門罷り出ましてござりますと申し上げますとな御家来の番場の忠太様とやらがお出でに成りましておお 松右衛門か先達ってさしあげし逆櫓の事書一々 尋ねる程に暫く待てとの仰せ。 又 まっておりまするとなやがて 正面の襖が両方へスーと開きますると梶原様が 船頭 松右衛門とはおのれよナ。 親仁様 私は今日から召舟の船頭でござりますわい。 まんざら素人の若様が入り聟にわせられてわずか一年立つや立たずで御大将の召し船の船頭仰せつかるとはコリャ 俺が教えたばかりじゃない。

お果てなされた お子様の事は思い諦めて此方の若君をお戻しなされて下さったら…。 コレ 此俺はな 親代々 舵柄とってその日ぐらしの身なれどもお天道様が 正直なこれ 人の子をいたわるはな此方の子もいたわってもらいたさあすは つれて来て下さるかあれ あの屏風の絵を見やれあれはな帰りに買うというたを聞き入れず無理に買うて三井寺三界持ってあるいて よろこんだ鬼の念仏と外法殿の頭に梯子掛け月代する大津絵藤の花かたげた おやま絵は買いおらずまた 鬼のように達者で かね持って世界の人を餓鬼の様に這いかがませおる吉相じゃ。

それは…それはとは松右衛門 水臭いわい水臭いわい水臭いわい 水臭いわい…水臭いわい。 これにおわすは朝日将軍 木曽義仲公の御公達駒若君。 若君には 祖伯父ながら多田の蔵人行家という無道人を誅伐せよと御意をうけ河内の国へ出陣のあと遂げ給いし 主君の仇手立をもって 範頼義経が乗船の船頭は松右衛門と事極まる。 千尋の海 蘇命路の山御立腹の数々 お歎きの段々なんとも申し上げようはござりませぬが親となり 子となり 夫婦となるその縁に連がるる定まり事とおぼし召しあきらめて私の武士道を立てさせて下さりませ。

たった六ツで南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏松精霊頓生菩提。 共に泪にくれの鐘 はや約束のたそがれ時松右衛殿 松右衛殿内にか 外にか お宿にか約束違えず。 船頭 松右衛門とは いつわり誠は口の次郎兼光と言う事は。 朝日将軍義仲公の御内にてうぬら如きが からめんとは真物ついたる一番碇蟻の引くに ほかならずならば 手柄に搦めて見ろ。 サァ その松の事いうて松右衛門殿が腹立てて。 死んだ前の入り婿松右衛門の子にござりまする。